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2010年12月15日水曜日

2010年12月

初挑戦も、2チームが予選通過!
- 「レゴ®ブロック宇宙エレベーター クライマーレース2010@アゴラ」報告 -


去る11月21日(日)東京国際交流館(お台場)で「レゴブロック宇宙エレベータークライマーレース(LASER)」が過去最多の36チームで行われました。

指定されたキットの部品だけでクライマーを製作し、「なっちゃん」のジュース缶を約5mの高さまで運ぶタイムを競う「SEキットクラス」16チーム、レゴブロックで自由に製作し、デザインやオリジナル性、コンセプトなどを審査員が評価する「無制限クラス」20チーム。初挑戦の当アカデミーからは4チームがSEキットクラスに参加しました。

指定キット外のモーターを使ったチームが多く、協議の結果「SEキットクラス・ラージクラス」と「SEキットクラス・ライトクラス」に分割し、当アカデミー4チームは後者に参加。


チーム『Hi Speed』(練馬校:望月Y・青木K・片山S)は、たった一つのモーターで作った唯一のクライマーでしたが、予選2回と決勝で安定した走行を行い3位。『エスペランサ』(飯田橋校:菅谷S・秋山R・鶴岡T・吉野H)は予選2回ともミスがあったものの圧倒的な速さを見せ決勝進出。決勝ではトラブルがあり4位。『TeamBLACK』(日吉校:高橋R・井下N・宮崎J・植田Y)は、予選2回とも完走したもののタイムが及ばず残念ながら決勝進出ならず。『空飛ぶサラリーマン』(練馬校:柳澤Y・竹下H・高石A・小林M)は前日の最終練習日と当日リーダーの柳沢君が熱のため欠席。3~4年生だけで頑張ったのですが缶を乗せては上がることができず、無念の予選敗退。

短い期間でしたが皆一所懸命取り組み、大会当日も自分たちのマシンの調節をしたり、他チームのいろいろなマシンを見たり、大いに学ぶことがあった充実した活動だったように思います。

蓋を開けてみれば課題の難易度が最も高いクラスに挑戦し、1位と2位が大学生のチームであったことを考えると、とても健闘したのではないでしょうか。皆、本当によく頑張りました。


【大会結果】
主催 : 一般社団法人 宇宙エレベーター協会
http://jsea.jp/node/962


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ロボカップジュニア2011に向けて始動!
― ロボカップジュニア関東ブロック競技会開催! ―


12/19(日)、都立産業技術高等専門学校にて開催される「ロボカップジュニア関東ブロック練習競技会」にロボット・サイエンスの生徒が出場します。

同競技会は、
①ノード大会に先立ち実戦形式の練習の場を設ける
②2010ルール審判講習会を開催し、大会運営側と参加者の間で判定基準の統一を図る
③初心者でも参加できる競技を設け、ロボカップジュニアの活動に参加する機会を提供する
ことを目的に、今年初めて実施されます。

本大会同様、「サッカー」、「レスキュー」、「ダンス」の各チャレンジ、加えて初心者対象競技として「ライントレース競技」が実施されます。


   当アカデミーのベーシックⅠは「ライントレース競技」、ベーシックⅡは「ダンスチャレンジ(課題曲部門)」、アドバンス以上は「サッカーチャレンジ」、「レスキューチャレンジ」のどちらかに出場します。練習競技会の活動を通じてロボカップジュニア2011に向けての開発の方向性、開発計画を確立させていきます。

昨年は3チームが世界大会出場という功績を残してくれましたが、今年はどのような活躍を見せてくれるのか、今から期待が高まります。

  同競技会は見学は自由、無料となっています。また、ロボカップの概略や精神、活動に関して説明する「ロボカップジュニア説明会」、ルールの解釈や運営方法について説明する「ロボカップジュニア2010ルール説明会」も合わせて実施いたします。(いずれも参加自由・無料)ロボカップにご興味、ご関心をお持ちの方は、この機会にぜひご参加下さい。参加者達への応援もお願いいたします。

ロボカップジュニア関東ブロック練習競技会 開催概要

■開催日:12月19日(日)9:00~17:00(予定)

■開催場所:東京都立産業技術高等専門学校 品川キャンパス
           http://www.metro-cit.ac.jp/

■実施競技:

1)サッカーA
  ①ライトウェイトリーグ(ロボットの重量が1.5kg以下)
  ②オープンリーグ(ロボットの重量が2.5kg以下)
2)レスキューA
  ①プライマリ(14歳以下)
  ②セカンダリ(15歳以上)
3)ダンス
  ①課題曲(ジングルベル)
  ②自由曲
4)ライントレース競技
  ロボット初心者対象のライントレースによるタイムレース
  個人競技、スーパーチーム競技の2種を実施

■ルール:
・サッカー・レスキュー・ダンスについては、ロボカップジュニア2010
  ルールを適用
・ライントレース競技については、関東ブロックオリジナルルールを適
  用
        ライントレース競技ルール…
                 http://rcjj-kanto.org/info2011/LineTraceRule.pdf

■同時開催
・ロボカップジュニア説明会 9:10~(予定)
・ロボカップジュニア2010ルール説明会 10:30~(予定)

  ■参照URL: http://rcjj-kanto.org/info2011/practice.html


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ダヴィンチ・スペシャル1月講座案内
― 人気のはこシリーズやコマの大実験! ―


土曜、日曜の単発講座「ダヴィンチ・スペシャル」の1月講座をご案内いたします。

テクノロジーでは、ベルトドライブの仕組みを使ったベルトコンベア作ります。RCXとベルトコンベアをつなぎ、プログラミングを学習しながら、1円玉、10円玉、100円玉を自動で見分けるコイン選別装置を制作します。

ロボティクスは、オリジナルロボット制作の2回目「シューターロボット」を制作します。てこの原理を応用した、ボールを飛ばすメカを搭載します。見事なシュートを決めることはできるか?

エンジニアでは人気のはこシリーズ第2弾として「AMはこらじ」を制作します。電子を組み込み、自分の好きなように外装をデザインします。自分で作ったラジオでお気に入りの番組を聞いてみよう。

幼稚園生対象のプレサイエンスは、10月に開講された「静電気あそび」の様子=は、「コマのかがく」。コマを上手に回したり、よく回るコマのバランスを考えたり。色々な円盤をつけてコマを回し、見え方の不思議や、色の不思議などを体験します。
詳しくはこちら → http://www.truth-academy.co.jp/LVsansu/index.htm  



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★トゥルースの視線(第56回)★
― ハーバード白熱教室②~聞く力と話す勇気  ―


『ハーバード白熱教室@東京大学』の最後で、サンデル教授は講義の参加者たちに、こう語ります。

「私が素晴らしいと感じたのは、皆が異なる見解を示し、皆が深く根ざした信念によって異議を唱えながらもなお、お互いの意見に耳を傾け合ったということだ。そして問題の根底にある道徳原理を探ろうとして議論をしていたことだ。我々は問題を解決することはできなかった。しかし、ディベートや道徳的議論、公共の討議は大抵の場合、全員が合意するものではないだろう。世界を見渡せば、我々は異なる価値観が存在し、相反する道徳や宗教的信念に満ちたグローバル社会に生きている。今日の議論で我々は前進し、自信を得たと思う。自信と美徳と力を得たように思う。真剣なディベートをこの場でできたのなら、おそらくできるのは、この空間に集まった1000人だけではない。このような考え方、議論の仕方、論法、お互いに意見を聞き合うやり方は、意見が一致しない場合であっても、お互いに学び合うことがある。たぶんこれが我々の社会の中で公共的生活を実現できるやり方なのだと思う。これこそが私の願いだ」と。

何かの目標に向かって(あるいは、何かを求めて)、信念と価値観に立脚して自分自身の意見を述べること、相手を尊重し相手の意見に耳を傾けることの大切さを改めて痛感しました。

その一方、日本の子供たちは最近「聞く力」が低下しているように思えてなりません。
OECDが実施する国際的学力到達度調査(PISA)2006年「読解力」の分野で15位(2000年8位・2003年14位)という状況にも現れているように感じます。

特に外部のロボット講座で講師の依頼を受けたときなど、話を聞けない子が非常に増えていることに驚きます。時には授業を止めて子どもたちに「学力とは聞く力なり」と話さなければならないこともあります。「ロボットのセンサーと同じように、耳から様々な情報が入ってくる。ちゃんと聞いていれば、その情報を基にいろいろなことを考えることができるけれども、聞いていなければ何をしたらいいか分からない、考える材料もないから考えられない。もし頭がよくなりたいのなら、ちゃんと聞くことが大切」。

また、これは今に始まったことではなく、サンデル教授も東大での講義の冒頭で日本人は大勢の中であまり意見を言わず、議論にあまり積極的に参加しないのではないかと心配していたことですが、間違えることを恐れて発言しない子が多いのも気になることの一つです。

子供たちにはこんな話をよくします。「たくさん間違える人の方が偉い。間違えない人は自分の知っていること、分かっていることしか言わない、やらない。しかし、たくさん間違える人は、こうじゃないかな?ああじゃないかな?と自分の頭でいろんなことを一所懸命考えているから間違える。だから、間違える人の方が多くのことを学べる。間違えてもいいから自分の思ったことをどんどん言ってみよう、やってみよう」。

教師が子供たちのどんな意見をも肯定も否定もせずに受け入れていくと、子供たちの中から自然と議論が生まれてきます。

「意見を言うことは勇気が必要だ。なぜそう考えるのか、議論を展開しなければならない。反論を受ける覚悟も必要だ。これができれば、社会に出て民主主義社会の市民になって活躍するとき、大きな力を発揮し自信につながると思う」(サンデル教授)


2010年11月15日月曜日

2010年11月

X'masプロジェクト2010開催!
― 冬休み特別授業、ウェブでレゴ作品コンテスト  ―


 当アカデミーではこれまで、年末年始の授業として、例年12月に「クリスマスパーティー」を大会場で、一同会して開催してまいりました。しかし、今年、例年3月に開催されてきたロボット・サイエンスの生徒が出場する「ロボカップジュニア」のブロック大会を12月に開催するという議論がロボカップジュニアジャパンの方で持ちあがりました。当アカデミースタッフ一同、ロボカップジュニアの運営に深く携わっているため、クリスマスパーティーとの同時期開催は難しく、今年からクリスマスパーティーを中止せざる終えなくなりました(結局今年のロボカップジュニア2011ブロック大会は、2011年3月に開催となり、次年度から12月開催の予定)。

例年楽しみにしてくれていた子どもたちには申し訳ないのですが、それに代わる楽しい企画として、各教室やウェブなどを利用して「X'masプロジェクト2010」を企画しました!

メインとなる「冬休み特別授業」は、ブロック・サイエンス、リトル・ダヴィンチ在籍生の年末年始の授業分として行う必修特別講座です。ロボット・サイエンス在籍生、一般生のみなさんも有料で受講できます。

「レゴ作品コンテスト」や、展示などはこれまでと違ったシステムで続行。奮ってご参加下さい!

また、ロボット・サイエンス在籍生は、今年初めて開催される「ロボカップジュニア関東ブロック練習競技会」に参加します。見学自由ですので、応援にいらして下さい!


レゴ作品コンテスト2010出品者大募集!


テーマ:「クリスマス」~ 「クリスマス」をオリジナルのレゴ作品で表現しよう ~今年もクリスマスパーティーにてレゴ作品コンテストを実施します!昨年までのように、会場で一同を会しての全作品の展示・投票という形はとれないため、ウェブでの作品写真公開&投票というシステムで実施いたします!

当アカデミーに在籍する全生徒諸君、そしてお父さまお母さまたちまで、どなたでも参加できる作品コンテストです。大好きなレゴで作品自慢しましょう!
入賞者には、賞状とプレゼントが授与されます!奮ってご参加下さい。

■エントリー部門

・デュプロ部門(参加対象:在籍生・年齢不問・デュプロサイズのブロックを中心に使うこと)

・ベーシック部門(参加対象:在籍生・年齢不問・ベーシックサイズのブロックを中心に使うこと)

・父母部門(参加対象:在籍生の父母・ブロックのサイズは自由)

■テーマ

「クリスマス」をテーマに自由に制作して下さい。

■作品規定

縦・横・高さとも45cm以内。
レゴブロックを中心にした作品で、飾りつけなどに他の素材も使用可能です。基本的にご自宅にあるレゴブロックをご使用下さい(教室からの貸し出しはいたしません)。
オリジナル作品に限ります(市販のセット作品を使用する場合は、必ず自分なりの工夫を付け加えて下さい)。

■エントリー方法

完成した作品と、作品紹介シートを記入して、各在籍教室にご持参下さい。
(受付期間:11/11~12/7)

■作品コンテストの流れ

① 完成した作品と完成した作品と、P5「作品紹介シート」を記入して、在籍教室にご持参下さい。受付期間は 11月11日(木)~12月7日(火)になります。

② 作品は、投票期間終了まで、各教室に展示させていただきます。その間、当アカデミーのスタッフで、作品のウェブ公開用の写真撮影、作品紹介シートの内容をデータ化する作業を行います。
③12月10日(金)から、エントリーされた全作品の写真をウェブ上で公開し、投票を受付します。投票期間は12月10日(金)~12月19日(日)までになります。

⑤投票結果は、12月24日(金)にウェブ上で発表!また、2011年1月号のTruth通信でも発表いたします。

⑥受賞者への表彰と副賞の授与は、1月に入ってから、各教室で行います。
⑦作品の返却は、投票期間(12/19以降)終了後、随時お願いいたします。

■ウェブアドレス

Truth通信12月号(12/2~配布予定)にて、公開&投票受付するウェブアドレスをお知らせいたします。制作者のフルネームの公開は控えます。

■賞

受賞者には、賞品と賞状が授与されます。また、作品を出品した方全員に参加賞が贈られます。


 
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「ロボットの鉄人2010」開催!
― 世界チャンピオンを輩出したロボット特別強化合宿 ―


RISE科学教育研究会主催「ロボットの鉄人」は、ロボカップジュニア世界大会に出場経験のあるロボットの鉄人たちと過ごす2泊3日の合宿講座です。

08年のから開始し、3回目となる今年は「子どもゆめ金助成活動」として実施。
サッカーチャレンジとレスキューチャレンジの2コースがあります。それぞれ昼間に競技会を繰り返し行い、実戦経験を積みながら、ロボットを進化させます。夜間には達成度、課題に応じたテーマ別講座も開講。

鉄人の活動を間近で見て、共に活動することで、競技会での調整方法、研究姿勢などを学ぶことできる濃密な3日間です。
  
09年合宿参加者から2チームが世界大会に出場しました。うち1チームは世界チャンピオンの座に輝きました。来年のチャンピオンは君かもしれません!合宿で一緒に世界を目指そう!

 


■昨年参加者の実績
ロボカップジュニア2010
    シンガポール世界大会…2チーム出場
          ・レスキューAプライマリ優勝
    ジャパンオープン2010大阪…5チーム出場
          ・レスキューAプライマリ第3位
■参加するロボットの鉄人の実績
西村進一:04リスボン、05大阪世界大会出場
中川雅貴:06ブレーメン世界大会/個人準優勝・マルチ優勝、
         07アトランタ世界大会/特別賞
         08蘇州世界大会/個人優勝
奥山弘祐:02福岡世界大会/ベスト16
         06ブレーメン世界大会出場 


 【ロボットの鉄人2010開催概要】

開催日:12月27日(月)~29日(水) 2泊3日
開催場所:Bumb東京スポーツ文化館(新木場)
          
→ http://www.ys-tokyobay.co.jp/index.html
対象:小学5年生以上
持ち物:パソコン・ロボット
    ※持参できない場合はご相談ください。
定員:30名 (定員に達し次第締切)
参加費:15,750円(税込)
受付開始:2010年11月24日から
申込方法:電話(本部事務局03-5946-5536
) 
      または、RISE科学教育研究会ホームページまで。



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ダヴィンチ・スペシャル11月講座
― 小1から参加できる電子工作!メカ+プログラム研究のロボティクス! ―


土曜、日曜の単発講座「ダヴィンチ・スペシャル」では通常授業とは違った技術・知識が得られる教材を使用しています。11月講座をご案内いたします。ぜひ、体験してみて下さい!

テクノロジーでは、みんなが大好きなギアについて研究。ギアを使ってスピードを変えるギアアップ、ギアダウンの仕組みを使って、超高速回転ギアやメリーゴーランドを制作します。

ロボティクスは、2学期からメカニズム研究も含めたオリジナルロボット製作をしています。
「お掃除マシーンを作ろう!」では、ベルトドライブやギアなど動きを伝える仕組みを研究します。仕組みを応用し、走行部分と連動して動く回転ブラシを搭載したお掃除ロボットを制作しします。果たしてゴミを飛ばすことはできるでしょうか?

エンジニアでは電子工作初心者向けキットとして人気のはこシリーズ「はこチョイっす!」を制作します。抵抗やLEDなどの電子部品を組み込み、12個のLEDが光りながら回転する電子ルーレットを作ります。小1から参加できます。この機会に電子工作に挑戦してみよう。

幼稚園生対象のプレサイエンスでは、身近なもので科学あそびシリーズ第三弾として「輪ゴムのメカ」を開催。のびる、もどるなどの輪ゴムの性質を活かし、輪ゴムを使った実験や工作を楽しみます。 

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★トゥルースの視線(第55回)★高専ロボコン観戦記
- アイデア対決「激走!ロボ力車」 -


去る10/24(日)駒沢オリンピック公園総合運動場体育館にて、毎年恒例の「高専ロボコン」(アイデア対決 全国高等専門学校ロボットコンテスト2010)の関東甲信越地区大会が行われました。

今年は主管を都立産技高専品川キャンパスが担当。8/29「サマーチャレンジ」で優勝した当アカデミーの生徒たちに副賞として入場チケットを頂きました。当アカデミーを卒業し、産技高専に進学した神山慧君が選手宣誓。神山君率いるチーム「Pigeon」(産技高専品川A)には、今年ロボカップジュニア世界大会に出場した加納誉大君やジャパンオープン出場の増田匠君の姿も。全20チームが全国大会出場を目指して対決しました。

今年のテーマは「激走!ロボ力車」。二足歩行ロボットがまず単独で走り、中間地点で荷台に乗った人間を乗せてゴールに向かいます。さらに、ゴール前に吊り下げられた輪にキーを差し込まなければなりません。「アイデア対決」というだけあって、驚くような発想もあり、うまくいくか?ハラハラドキドキする場面もあり、会場は大変な盛り上がり。各校の応援団や司会のNHKアナウンサーたちも場をさらに盛り上げます。

優勝した力強く走る「メタリオット」(長野高専B)は、8人の人間を台車に乗せても走れます。アイデア賞 「歓声!Moment」(産技高専荒川B)は、その中のブランコに人を乗せて歩く巨大な風車型のロボット。人を乗せて歩く近未来的なクールなデザインのロボット「Voiture(ヴォワチュール)」(群馬高専B」が技術賞。シンデレラが乗るカボチャの車をネズミのロボットが運ぶ「狭間怪力(ハザマッチョ)」(東京高専B)がデザイン賞。以上4チームが全国大会に推薦されました。空気圧を利用して動くロボット「Pigeon」は独自のアイデアを披露したものの完走できず、特別賞(本田技研工業株式会社)を受賞したものの、残念ながら敗退してしまいました。

高専ロボコンの良さは競技の勝敗だけでなく、奇抜なアイデアを実現していたり、観ている人を楽しませるデザインであったり、様々な観点からロボットや学生たちを評価する点です。全国大会でも優勝チームより、審査員による大賞の方が評価が高いというところにも、その理念が感じられます。

観戦した生徒たちは、皆それぞれに、いろいろなことを感じ取ってくれたようです。後日「高専ロボコン1位のロボットをみて思ったのですが、頑丈で、メンテナンス性に優れていて、デザイン(シンプル)の良いをモットーにロボットを作り、練習競技会に挑もうと思います」というメールを送ってくれた生徒もいました。自分の目標とするロボット像が見えてきたのだと思います。

全国大会は、11/21(日) 国技館で行われます。また、NHKで地区大会・全国大会の様子を放映しますので、ぜひご覧になってください。

高専ロボコンHP:
 




2010年10月15日金曜日

2010年10月

自作マシン製作講座授業報告
―  オムニホイル搭載!本格的なサッカーマシンに進化!―


世界大会出場を目標に開催しているロボット・マスターオープン講座「最強サッカーロボット『自作マシン製作講座』」では、回を重ねるごとにロボットを進化させています。

拡張性の高いロボットキット「ロボデザイナー」をベースに、部品を購入するために秋葉原ツアーを実施するなどして製作を進めてきました。レゴとは違う製作に、ロボットが歪む、ビスが外れてしまうなど、戸惑う場面も多々ありましたが、その度に修正と改良を繰り返してきました。



陣地を見分けるために必要不可欠な方位センサーの開発では、デジタル値をアナログ値に変換する回路を自作。はんだ付けで火傷をしたり、センサーの値が上手く返ってこないため回路を作り直したりしながらも自作センサーを完成させ、必ず相手の陣地に向くようロボットの姿勢を制御することに成功しました。

9月より開始したStage3では、基盤や赤外線センサーの追加、縦横両方向に回転できる車輪オムニホイルの搭載により、実践的なサッカーマシンへと大きく前進。ジャパンオープンでも活躍できるロボットの原型ができてきました。

  しかし、センサー値の設定が甘かったり、動きが大雑把で自殺点を防げなかったりと課題はまだまだあります。授業回数を重ねる中で、さらに意欲が高まり、根気よく課題に取り組めるようになってきた参加者が、今後どこまでロボットを進化させることができるか楽しみです。
  10月からはレスキューについても、建物2階部分に置かれた被災者を救済するという、2010年ルールで新設された課題を完全攻略するために、「レスキュー2010ルール2F対策講座」を実施いたします。

  ロボカップジュニア2011の大会日程が決定。生徒たちが次の大会ではどのような活躍をみせてくれるか、とても期待されるところです。

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<ロボカップジュニア2011 大会予定>

■3/20(日)~3/21(月祝) 神奈川・西東京ノード大会、東東京ノード大会(東京都立産業技術専門学校)
■3/27(日)関東ブロック大会(群馬大学 桐生キャンパス)

        →ロボット・マスターオープン講座
       http://www.truth-academy.co.jp/RSC08/RMO-Annai.htm



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リトル・ダヴィンチの秋
―データロギングの科学アカデミー! 数量・図形満載の算数アカデミー!―


9月の科学アカデミーではGEMS「海流」を基に、暖流と寒流の交じり合いや風の影響、塩分濃度の違いによる影響、汚染物質の広がり方などの実験を行い、世界の海流図などを用いて環境問題と絡めて学びました。10月からは、1学期に行った「人間データロギング」を発展させ、いよいよ電子機器を用いたデータロギングを行います。光センサーや温度センサー、サウンドセンサーなど用いたゲームを行って、グラフの読み取り方やデータ分析の導入を行った後、データロギングを導入した実験に挑戦します。

算数アカデミーのプレスクール(年中・年長)10月「クリックスでお絵かきをしよう!」では正方形のブロック「クリックス」で様々な形を作り平面図形を見る力を養い、11月GEMS「宝もの箱」では順番を表す数に始まり座標についての学習を行います。エレメンタリⅠ(年中・小1)の10月・11月は、キズネール棒を使用し楽しいゲームを通して2ケタと1ケタのたし算・ひき算の応用を行います。エレメンタリⅡ(小1・小2)では、九九表に潜んでいる規則性の発見やかけ算の応用、わり算の導入をテーマとします。エレメンタリⅢ(小1・小2)では、学習用プログラミングソフト「スクラッチ」を用いて、これまで学んできた平面図形の性質に基づいた図形描画プログラムや一筆書きに挑戦。円の学習に入ります。



※GEMS(Great Explorations in Math and Science):カリフォルニア大学バークレイ校ローレンスホール教育研究所で開発された体験学習法に基づく科学・数学プログラム

       詳しくはこちら  → http://www.truth-academy.co.jp/LVsansu/index.htm



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★トゥルースの視線(第54回)★
ハーバード白熱授業①
-サンデル教授の政治哲学講義「Justice(正義)」-


ご父母の皆様の中にもご覧になった方も多いかと存じます。NHK教育テレビで今年4月4日から6月20日まで放送された『ハーバード白熱教室』(Justice with Michael Sandel)は、これまで門外不出だったハーバードの授業が初めてメディアに公開され、多くの反響を呼び起こしています。

1000人の学生を相手に繰り広げられるマイケル・サンデル教授の政治哲学の講義は、「正義とは何か?」を問うものです。

  学生に難題を投げかけ議論を引き出し、自身の理論を展開するディベート(討論)形式の講義。学生たちに意見を求め、その理由を問うたり、反証を提起してさらにそれをどう思うかを質問したり、反対意見を求めたり。

難解だと思われがちな哲学について、具体的な事例や日常的な問題を提起し、鋭く、深く、しかもウィットに富んだ議論が展開される講義は観る者を魅了し、思わずその講義に中に引きづり込まれてしまいます。そして、テレビ視聴者である私たち自身も真剣に考えさせられていまう迫力を持っているのが、その人気の秘密なのでしょう。

著書『これからの「正義」の話をしよう:いまを生き延びるための哲学』(鬼澤忍 訳、早川書房) も40万部を超えるベストセラーになっています。

例えば、次のような問題が提出されます。

・もしもブレーキのきかない車を運転していて、5人か1人か一方を犠牲にするしかないとしたら、あなたはどちらを選ぶか。

・遭難船で全員が死を待つより、多数が生き延びるために1人を殺して食べることは道徳的に許容できるか。

・アメリカは1割の富裕層が富の7割を所有し、富の分配が非常に不平等な社会、これは公正か、不公正か?

  この人気を得て8月25日、東大安田講堂で「ハーバード白熱教室@東京大学」が行われ、その講義が9/26ETV特集で放映されました。東大生と一般公募から抽選で選ばれた1000人が参加。政治家や学校の先生、団体役員、看護士、主婦と多彩な人々が集まりました。

  第1部は「イチローの年俸は高すぎる?」。イチロー・オバマ大統領・日本人の教師、三者の年俸を比較しながら、富の分配の公正について。果たして、イチローはオバマ大統領の42倍もの年俸に値するのだろうか。さらには東大への入学資格をお金で買うことの是非についの議論。

  第2部は「戦争責任を議論する」。現在の世代は、過去の世代が犯した過ちを償う義務があるのだろうか。日本・アメリカそれぞれの戦争責任を今の世代が負うべきかどうかの議論。

  これらを通して、「正義とは何か?」という問いに対する伝統的な3つの考え方 ―

①最大多数の最大幸福(ベンサム) 
②人間の尊厳に価値を置くこと(カント) 
③美徳と共通善を育むこと(アリストテレス) ―

を学生との議論の中で検証しようという試みを行いました。

サンデル教授の一つ一つの質問は嫌が応にも私たち自身の生き方や人生観をあぶり出します。そして、最後にこう結びます。

「哲学は不可能に見える。私の答えは、哲学はある意味不可能だが、決して避けられないものだ、ということだ。我々は毎日その問いに対する答えを生きている。哲学者の問いだ」
<参考>
http://www.nhk.or.jp/harvard/ (NHKのサイト)http://www.justiceharvard.org/ (ハーバード大学のサイト)   





2010年9月15日水曜日

2010年9月

トゥルース・アカデミー2010夏
― 進化するRISEの活動に注目! ―


記録的な暑さに見舞われた2010年夏―地球環境について考えないわけにはいかない、忘れられない夏休みになりました。

酷暑の中、当アカデミーでは例年通り、様々な活動を実施。新しい試みとしては、海を科学する「オーシャンプロジェクト」をRISE科学教育研究会で立ち上げました。

RISEの活動は今後もますます進化していきます。今夏の活動をいくつかご紹介します。


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夏期特別授業2010報告
― 科学工作&実験講座が大人気! ―


夏期特別授業2010では、全12種のオリジナルのカリキュラムを行いました。

人気の工作講座は、幼稚園生もできるクラフト昆虫制作や、はんだを使った電子工作等を実施。手の巧緻性を育む活動は子どもたちの成長に必須ですが、その時間は日常で減りつつあります。その楽しさと達成感を、この機会に心から味わってもらえたでしょうか?失敗や小さな火傷も、いい経験になるでしょう。


  「てんとう虫ロボット」製作は今年初の新講座。パソコンを使わないでプログラムできる小さなロボットです。プログラムの意味を考えるのに最適な教材でした。完成したロボットで、相撲やボーリングなどの競技を行い、大いに盛り上がりました。


 大人気のGEMS「シャボン玉フェスティバル」を幼稚園生対象に開講。準備が大変なプロジェクトですが、感性が豊かな今だからこそ体験してもらいたい貴重な科学講座です。シャボン玉の中から子どもたちはどんな景色が見えたのでしょう?その瞬間の“見る”集中力、感じようとする姿勢を大切にして欲しいですね。


 ブロック講座として初めて採用した環境教育プログラム「プロジェクトワイルド」の「昔と今」をオリジナルにアレンジして実施しました。「自然は大切だ」と思うだけでなく、もう一歩踏み込み、「今後私達はどうしていくべきか?」を実践的に考えるきっかけとして、都市計画をテーマにブロックで具体的に考える活動を行いました。

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サマーチャレンジ2010報告
― ユニーク&斬新なロボットが続々登場! ―


8/29(日)、都立産業技術高等専門学校で「サマーチャレンジ2010」を開催しました。今年は33チーム104名のエントリーがありました。

Kokohore!-Wanan versionⅡ2年目となる今年は,ロボカップジュニア・レスキューチャレンジの新ルールに対応できるよう、ミッション5の内容を、昨年のパルス式赤外線ボールから150gの重りが入った缶に変更しました。


ミッション1のポチロボットは、布や工作用紙、紙ねんどなどでポチらしく装飾されたものが多く、見学者を大いに楽しませてくれました。

赤外線ボールを城砦外に運び出すミッション4では、ボールを転がして運び出す方法ではなく、ボールをレールに乗せて持ち上げ、壁を超えて運び出すという斬新な戦略を用いたロボットが優勝。

ミッション5では、缶を掴んだ後、ロボットの体全体を徐々に伸ばし、高さを上げて缶を持ち上げるという斬新なロボットが優勝しました。


 プレゼンテーション賞はロボカップジュニア上位大会出場経験者が主に受賞。ロボット研究の方法やプレゼンテーションの仕方を下級生に示してくれました。

上位入賞者には、都立産業技術高等専門学校様より「高専ロボコン観戦チケット」が副賞として授与されました。受け取った受賞者達は憧れの高専ロボットを観戦できるととても喜んでいました。


斬新かつ確実で豊かなアイデアが入り交った、充実した今大会でした。


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海で、山で、科学した!
― RISE 夏の課外活動 ―


 RISE科学教育研究会では、「子どもゆめ基金(独立行政法人国立青少年教育振興機構)助成活動」として、7月27日・28日に真鶴(神奈川県)で今年初の企画「オーシャン・プロジェクト」(1泊2日)を、8月12日~14日に高尾(八王子市)で6回目となる「サイエンス・キャンプ」(2泊3日)を開催しました。

 「オーシャン・プロジェクト」には小3~中1の24名が参加。

琴ヶ浜海岸でのシュノーケリングで海中観察に始まり、水圧や水中の色の実験、海水を乾燥させて取った塩と食卓塩の結晶の比較、海中プランクトンの観察に加え、地面・地面から1mの高さ、水面、海中の4地点での温度変化のデータロギング、(風が強い日でうまくいきませんでしたが)風向のデータをロギングして海風・陸風を捕らえる実験なども行いました。


2日目午前には、三ツ石海岸で真鶴町立「海の学校」の渡部孟先生による磯観察会。子供たちが採集した様々な生物を、カニ、貝、魚、ウミウシ、ナマコなどの種類別にそれぞれその体の構造や生態などを教えて頂きました。また、町立「遠藤貝類博物館」(保有4,500種50,000点のうち約1,800種5,000点を常設展示)で短い時間でしたが、いろいろな解説をして下さいました。


宿泊した「ペンションしおさい」は湯河原から天然温泉を引き、食事も刺身の盛り合わせ、カニ、アワビのつぼ焼き、ローストビーフと朝夕とも豪華なのに驚きました。オーナーの青木さんが全面協力をして下さったため活動が大変しやすく、真鶴の人々の温かさを感じました。

 「サイエンス・キャンプ」には小4~中1の32名が参加。雨が降ったり止んだりの天候の中行われました。

初日の午前中、高尾山口から山頂を目指し4ルートに分かれての登山。光センサーと温度センサーで1分おきにデータを取りながらの登山です。


翌日そのデータを分析。データから周囲の様子が分かったり、山頂に着いたことが読み取れたり、はたまた計測器を首からぶら下げていた先生がトイレに行ったのが記録されていたり。


他にも、光源の種類が異なる光で虫を集めるライトトラップ、ビオトープの池のプランクトン観察、環境教育ワイルド・プロジェクトのゲーム、ロボットを動かして得た足跡のデータから動物を特定するシミュレーションゲーム、光の出すデータを読み取って行う暗号ゲーム、昆虫採集と観察、出汁つくりや果物のビタミンCテストなどの食育講座、キャンプファイヤ、シェアリングアース協会の専門家による高尾山の生き物観察など、盛りだくさんの内容でした。

 RISE科学教育研究会は、ロボット教育の先駆けてとして2003年よりカリキュラム開発や講座、ロボットコンテストの実施、ロボカップジュニアの全面的な運営協力を行っていますが、一方でセンサーなどの電子機器を用いてデータを収集し、その分析や解析を行うデータロギング活動を行っています。


これは、OECDが実施する国際学習到達度調査(PISA)が世界の子供たちに求めている「科学的リテラシー」「数学的リテラシー」を育成するには極めて有効であり、(日本ではあまり行われていませんが)世界の教育現場で広く採用している教育方法です。

参加した子供たちは、グラフ化したデータから様々事実を読み取ったり類推したりしながら生きた現実を再構築していく楽しさ、隠された法則を発見する喜びを味わえたではないかと思います。

2010年7月15日木曜日

2010年7月

ロボカップジュニア2010シンガポール凱旋記
― 3T ROBOT世界一に!連獅子はベストプレゼン賞 ―


去る6月19日(土)~25日(金)、Suntec Singapore International Convention and Exhibition Centreにて、自律型ロボットコンテスト世界大会『RoboCup2010シンガポール』が開催されました。

大学の研究室や企業が参加するメジャー部門では、ロボカップ・サッカー5競技(小型・中型・ヒューマノイド・標準プラットフォーム・シミュレーション)、ロボカップ・レスキュー2競技(実機・シミュレーション)、ロボカップ@ホーム1競技、小~高校生部門ではロボカップ・ジュニア3競技(サッカー・ダンス・レスキュー)が行なわれ、世界約40ヶ国からのチームが参加しました。ジュニアでは、サッカー105チーム、レスキュー60チーム、ダンス65チームが参加。

当アカデミーからは、5月GWに行なわれたジャパンオープンで選抜された、ジュニア部門のレスキューA・プライマリ(中2生以下)に「3T Robot」亀井郁夫君(飯田橋校)、レスキューA・セカンダリ(中3生以上)に「RCX Rescue Team」清水星哉君(日吉校)、ダンス・プライマリ「連獅子」平澤陸君・野村世樹君・柳澤陽君・松村健君・武井勇也君・杉浦史生君(練馬校)が、卒業生ではレスキューBに「Radium」加納誉大君(都立産技高専)が日本代表として参加しました。


ジュニア部門は6月20日(日)~24日(木)のため、19日(土)に成田より生徒、保護者含め22名にて朝出発、25日(金)夕刻、皆無事に帰国しました。出発の際には、これまでロボカップジュニアのみならずいろいろな面でお世話になりました都立産技高専の富永一利教授、ロボカップ部の正顧問である廣井徹麿教授も見送りにいらしていただき、黒木啓之准教授からも激励のお電話をいただきました。成田空港の一室借り切り、簡単な壮行会を行ってから一路シンガポールに向かいました。

結果としては別表の通り、全チームが決勝進出を果たし、2個のクリスタル製の重いトロフィーを持ち帰ることがでました。また、当アカデミー初の世界チャンピオンが現れたのも大きな成果でした。

ジュニアでは子供達の技術レベルの向上が年々著しいためルール改正を毎年繰り返してきましたが、最近は同じ競技の枠内で難易度を上げるには限界があり、競技の形式そのものを変更する過渡期にあります。

サッカーは赤外線を発するボールを使って1チーム2台で対戦する競技です。これまで自陣と敵陣を見分けるグレースケール(白から黒へのグラデーションシート)という紙が床に敷かれていたのですが、これがなくなり本物のサッカーのように緑色の毛の短い絨毯に白でセンターサークルやゴールエリアが描かれるようになったので、方位センサーの装備が必須となりました。

年齢による区分もなくなり、ロボットの重量によって、ライトウェイト・リーグ(1.5kg以下)とオープンウェイト・リーグ(2.5kg以下)に分けられます。これが、従来の形を発展された「サッカーA」で、競技フィールドが壁で囲まれているためボールが競技フィールドから外に出ることはないのですが、昨年新設された「サッカーB」では、この壁が取り払われたためボールが競技フィールド外に出てしまいます。さらに、サッカーA・B共に一方のゴールが青色に、もう一方が黄色に塗られるようになったため、画像認識を行なってゴールの色を判断するロボットも現れています。

レスキューはこれまで、建物の内部に見立てたフィールドを使用して、黒の線をたどりながらロボットが進み(ライントレース)、銀色や緑色のテープで作られた人型が被災者として床に貼られ、被災者を発見して合図を出す、というのが基本的なルールでした。

難易度を上げるために黒い線に切れ目を作ったり、レンガなどの障害物を置いたり、ロボットが踏み越えなければならないスピードバンプを床に設置したり、串などをばら撒いたりしています。さらに、坂(最大傾斜角25°)を上がって2階に上がるのですが、坂の麓の部分からは黒い線がなくなります。しかし、今回からは被災者が床に貼られたシールではなく、銀色に塗られた350mlの缶(重さ150g)が2階に置かれるようになり、これを2階のコーナーに設けられた黒い直角二等辺三角形の避難場所に運ばなければならなくなりました。セカンダリでは避難場所が床から6cmの高さに設けられているので、缶を持ち上げておかなければなりません。これが「レスキューA」です。一方、「レスキューB」は今回の世界大会では試験的に行なわれたのですが、被災者が赤外線を発する熱源であり、これを探すという競技になります。
 


ダンスは音楽に合わせてロボットや脇役の人間が踊るという競技ですが、数年前より複数の審査員によるインタビューと舞台での演技(パフォーマンス)の得点を合計して順位を決定するようになりました。構造・構成、プログラム、センサーの有効な使用、衣装、振り付け、エンターテインメント性など、細かい審査項目が設定されています。

昨年から、ただ音楽に合わせて踊る「ダンス部門」と、ストーリー性のある演技である「シアター部門」に分けられ採点表が異なるようになりました。

今回の世界大会でレスキューAは、20日は調整、21日~23日の3日間で7回の競技を行い、個別チームの成績を競いました。そのうち、プライマリ・セカンダリ各12チームがTOP12として選抜され、24日のスーパーチームの競技に臨みます。個別チーム競技は毎日コースレイアウトが変更され、限られた時間の中で調整を行わなければなりません。

そのような状況の中、プライマリの3T Robotの亀井くんが、7回の競技中5回の競技で満点を記録し見事No.1の座に輝きました。単にプログラムを複雑にするのではなく、無駄の無いよりシンプルなプログラム、動きを目指し、一貫して研究してきたことがもたらした結果だと思います。

今回世界大会出場2回目となるセカンダリのRCX Rescue Teamの清水くんは、毎回、被災者を掴む、持ち上げるなどのパフォーマンスを見せ会場をわかせましたが、残念ながら7位に終わってしまいました。多くの競技でいかに安定した結果を残せるが勝負の分かれ目になりました。

スーパーチームの競技は異なる国の2チームがペアを組み、協力して競技を行ないます。ルールは前日に発表されたため、参加者はロボットの改造やプログラムの変更など四苦八苦し大変な思いをしたようです。黒い線は一切敷かれず、2階からロボットをスタートさせて1階に置かれた被災者に見立てた缶を2階に運んで避難場所に置く、といった内容です。

ダンスでは、初日20日の正午から予約制のインタビュー、ステージ上での練習(10分間)が行なわれ、21日・22日の2日間でパフォーマンスの予選を行なってプライマリTOP14チーム、セカンダリTOP11チームが選出され、23日に決勝が行なわれました。



「連獅子」はTOP14に選抜されたものの、残念ながらBEST3には入れませんでした。しかし、ジャパンオープンまで一所懸命作成していたプレゼンポスターやPower Pointで作成した電子プレゼンを英訳したものが、べストプレゼンテーション賞に選出されました。リーダーが中村勘三郎さんにメールを書き、使用許可を得られた映像を自由に使えたのも功を奏したと思います。

また、23日にスーパーチームの組み合わせが発表され、24日にパフォーマンス審査が行なわれました。ダンスのスーパーチームは異なる3カ国のチームで構成され、お互いのロボットを持ち寄って、新しい演技を創り出して競うものです。

「連獅子」は台湾とインドネシアのチームと一緒に行うことになりました。しかし、23日にはインドネシアのチームは帰ってしまったようで、台湾のチームと演技プランを相談することに。お互い英語もよく分からず言葉の壁があり、生徒同士の意思疎通がとても難しかったのが実情です。24日にはインドネシアのチームも来たので、なんとか3チームで出場することができましたが、前日夜10:30まで人間の振付を練習していたチームに及ぶ結果を出すことは到底かないませんでした。

しかし、お互いに土産物やお互いが着ていた世界大会用に作ったオリジナルTシャツやポロシャツに全員の名前を書いて交換したり、記念撮影や紙風船で遊んだり、子供達なりの交流ができたように思います。

外は暑くて湿気が多い一方、建物の中は冷房が効き過ぎているという気候の違い、食べ物の違いや言葉の違いなどがある中、皆日本代表として立派に頑張ったと思います。

また、空き時間を見つけて行ったマーライーオンやナイトサファリの観光、ホテルの近くのレゴショップでの買い物、皆で食べた初日と最終日の食事なども楽しい思い出となったのではないでしょうか?

同行したご父母の皆様のご協力があってこそ、無事乗り切れたと思います。改めて心より感謝申し上げます。

参加者の諸君は、この1週間の遠征で休んでしまった学校や受験の勉強を早く取り戻してもらえればと思いますが、世界を相手にしてきた君たちのことですから、この経験で培った自信とプライドを持って、きっと日常生活でも力を発揮できることと信じています。


3月中旬から地区予選が始まったロボカップ2010の活動はこれで終結しました。地区予選、関東大会、ジャパンオープンで悔し涙を流した生徒諸君も、サマーチャレンジに続きロボカップ2011に向けての活動をスタートさせていきましょう。

最新の情報収集、目的にかなった戦略の立案、正しい実験の手順と手法の確立、結果の分析と改良があってこそ、他に秀でるロボットが作り上げられます。自分のできることだけから発想するのではなく、目標とする理想形を目指して日々努力してもらえればと思います。

子供たちが参加できる自律型ロボットコンテストの中で、ロボカップジュニアは世界の教育学者がデザインする唯一のロボットコンテストであり、難易度も最高峰です。今回の世界大会参加で改めて、世界が今求めているPISA型の学力の在り方やその意義を痛感することができました。

ロボットだけでなくブロックのコースでも、その理念を具現した授業を日々実践し続けていきたいと存じます。今後ともよろしくお願いいたします。

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今年の財宝は缶!チームワークでポチを救出せよ!
- サマーチャレンジ2010 -


「Kokohore!-Wanwan VersionⅡ PartⅡ」
今年の財宝は缶!チームワークでポチを救出せよ!!

毎年恒例となった夏のロボコン、サマーチャレンジ。1学期の研究の成果を発表する場として2004年から開催され、今年で7回目となります。RISE科学教育研究会の教室を中心に毎年多くの子どもたちが参加しています。都立産技高専ロボカップ部からも毎年参加チームを出してもらい、ロボットを研究するもの同士の交流、情報交換をできる貴重な学習の場でもあります。

サマーチャレンジでは競技を「Kokohore!-Wanwan(ここほれ-わんわん)」とし、宝探しの名犬ポチという親しみやすいテーマを掲げ、初心者にも参加しやすいロボットコンテストをデザイン、運営してきました。

初級・中級・上級の学年も経験も異なる者同士でチームを編成。上級者はチームをまとめ、後輩たちに知識や技術を伝えていく役割を果たします。また、後輩たちは上級者のロボットコンテストでの姿勢、大会当日の調整方法を間近で見て学ぶことができるのです。

ロボカップの近年のルールの複雑化に対応すべく、多様なミッションを取り入れたVersionⅡを昨年から開催。初心者でも上級者でもそれぞれ経験、レベルに応じた達成感、成功体験を得られるようミッションを設定しています。


今年はロボカップのレスキュー新ルールに合わせ、財宝を缶に変更しています。昨年同様、ロボット同士のコミュニケーションをテーマとしたポチ救出ミッションも設定。今年はどのような方法でミッションをクリアしてくれるか、とても楽しみです。

一般の方々も無料で自由に見学することできます。ぜひ会場に来て、参加者達が真剣に取り組む姿をご覧下さい。

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サマーチャレンジ2010【開催概要】
■開 催 日:8月29日(日) 9:00~5:00(予定)
■開催場所:東京都立産業技術高等専門学校
           品川キャンパス 2F 中央ホール
           http://www.metro-cit.ac.jp/index.html
■公式ルール:RISE科学教育研究会ホームページにて公開
           http://www.rise-j.net/
★見学自由(無料)。ぜひ会場に応援に来て下さい。
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実験する方法と結果の分析方法を確立しよう!
― 科学アカデミー授業報告 ―


科学アカデミーのエレメンタリ(小1~小3)の1学期は、「液体をいろいろな角度から探ろう」というテーマで「液体の体験」(通信5月号参照)、「人間データロギング」、「シャボン玉を科学する」という3つの活動を行いました。

 「人間データロギング」では、2学期以降デジタル機器で行なうデータロギングの導入として、チリメンジャコに混じっている様々生物(イカやカニ、エビの幼生など)を分類し、数量を表や棒グラフで表し比較したり、水の三態(固体・液体・気体)の温度変化、水以外の食塩水などの液体を使った沸点上昇、凝固点降下などの実験の実験結果を折れ線グラフにまとめて結果を分析したりしました(最後は食塩の使った寒剤を使用してシャーベットを作って食べるというオマケも)。棒グラフ、折れ線グラフのそれぞれの特性、利用方法についても考えることができました。


どちらの活動も人間が数えたり、温度計を読み取ったりして記録する方法です。この手間のかかる経験があるとデジタル機器の便利さにも気付くことができます。また、それ以上に重要なことは、実験手法の考察やデータ分析により時間がかけられるということです。

 「シャボン玉を科学する」では、生徒自身がシャボン液の配合物や配合の比率を考えて壊れにくいシャボン玉を作ったり、膨らませる器具によるシャボン玉の違い、シャボン玉の大きさの計測の仕方を考えるなどの活動を行いました。


 毎回の授業で眼を輝かせて取り組んでいます。「次はこうしてみようよ!」と自ら発言、提案する姿、お迎えにきたご父母の皆様に、「今日はね!」と楽しそうに話す様子を見て、ペーパー上で知る知識ではなく、自ら実体験したことは子どもたちの印象に強く残ること、子どもたちは常に学びの欲求、好奇心を持っていることを実感させられました。




 

2010年6月15日火曜日

2010年6月

トゥルース・アカデミー2010夏
― 環境学習、ロボット工作の講座など多数!  ―


先月号でお知らせしたRISE科学教育研究会主催「サイエンスキャンプ」「オーシャンプロジェクト」に加え、当アカデミーでは、ロボット体験やロボコン、2日間連続のテーマごとの講座「夏期特別授業」など盛りだくさんの内容をみなさまに今夏もご提供いたします。いずれも在籍していない一般生も受講可能ですので、是非ご紹介下さい。

  「夏期特別授業」小1~小3の講座では、環境教育プログラム「プロジェクト・ワイルド」から「昔と今」を新しく導入。航空写真を見る経験をしたり、緑や住宅の率をグラフで表現するといったトゥルースオリジナルの要素も取り入れ、環境の変化をビジュアル的かつ数学的に考えます。


小4生以上の講座では、「歯ブラシで動く!てんとう虫ロボットがオススメ。難しいけれど楽しい工作活動と、パソコンを使わないプログラムを体験し、ロボットとは何か?を体験できる講座です。


 RISE研究会主催ロボットサイエンス・ラボ在籍生も出場する、夏休みロボコン「サマーチャレンジ2010」は8月29日(日)に開催。今年も都立高専の協力を得て、同校ホールで行います。例年、ロボカップ競技に通じるようにルール改訂を行っています。今年はレスキュー新ルールに合わせ、発見する「お宝」をレスキュー被災者にあたる缶に変更。
ルールはRISE科学教育研究会HP(http://www.rise-j.net/)で公開中です。
 トゥルースの夏をたっぷりと楽しんでください!


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目指せ!最強のサッカーロボット
- 自作マシン製作講座開講! -



今年のロボカップジャパンオープン2010では、ダンス1チーム、レスキュー3チーム(卒業生チーム1チーム含む)が世界大会出場を果たしましたが、サッカーは残念ながら予選という悔しい結果になりました。近年、関東ブロックのサッカーが停滞しており、今年も関東のチームの多くは決勝に進むことができずに唇を噛みしめました。

そこで、ロボット・マスターオープン講座で、拡張性の高いロボットキット「ロボデザイナー」をベースに『自作マシン制作講座』を開講することに決定しました。

オムニホイルを使いこなしたい!、パワー、スピードのあるロボットを作りたい!、多くのセンサーを使いたい!、世界大会に出場したい!、という夢を実現するロボット、世界大会に出場できるロボットを自作していきます。

講師は、世界大会出場経験のある奥山先生が担当。ロボカップ創世記からロボカップに参加し、引退後も審判、スタッフとしてロボカップに参加しています。また、後輩の指導にも熱心に取り組み、指導者としても活躍しています。

 ロボット・マスターオープン講座は当アカデミー在籍生でなくて、誰でも参加できます。友達もお誘いの上、奮ってご参加下さい!来年は自慢の自作マシンで世界大会を目指そう!

詳細、お申込みは当アカデミー、ホームページにて
http://www.truth-academy.co.jp/SelfRobot/index.htm

【講師】奥山弘祐
筑波大学 理工学群工学システム学類4年生
・2002年 福岡世界大会ベスト16
・2004年 ジャパンオープン大阪4位
・2006年 ジャパンオープンマルチチーム優勝
            ブレーメン世界大会出場


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世界大会へ向け準備万全!
― 必勝!英会話講習会を開催! ―


 6月13日(日)、飯田橋校において、世界大会出場メンバーを対象に英会話講習会を開催しました。世界大会は、日常的な会話はもちろんのこと、会場のアナウンスや競技の進行など全て英語で行われます。また、英語でプレゼンテーションも行わなければなりません。ネイティブスピーカーであるVince Marx先生を講師に招き、日常会話やプレゼンテーションに関してレクチャーを受けました。


最初は照れくさそうにしていた選手達も、世界大会という大きな目標のために、だんだんと積極的に発言するようになってきました。世界大会という大きな舞台での戦いは既にはじまっているようです。今回の講習会、経験が将来、世界で活躍する人間になるための一歩となることを期待しています。

この記事が皆様のお手元に届くころは、世界大会真っ最中です。シンガポールの地で熱戦を繰り広げる選手達に日本より熱いエールを送って下さいますようお願いいたします!


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★トゥルースの視線(第53回)★
数学的テラシー③
「数学的リテラシー」を育てるには?


筑波大学の清水美憲氏は、以下のように提言しています。

「PISAの枠組みは、数学的リテラシーを身につけるということの意味を、基礎的な知識や概念のリストや技能の単なる獲得としてではなく、身のまわりの状況や文脈の中で事象を数学の眼でとらえ問題を解決することができるようになること、そしてその過程で用いられている数学的方法とその意義を知ることまで含めて考えることの必要性を示唆している。数学的リテラシーを身につけることによって、身のまわりの問題場面で必要な情報を的確にとらえ、根拠をもって判断し、そのような過程を数学的な方法を用いて表現することができるようになる。そして、この一連の過程で用いられる能力は、これからの時代において、ますます重要になる」

「これからの数学教育では、身のまわりの事象に見られるパターンや形の特徴を数学的に探り、量について、また変化のようすについて数学的に読み解き、それらを数学的に表現して把握する力に焦点を当てることが重要である」という、アメリカの数学者リン・アーサー・スティーンの言葉を引用し、数値、表やグラフ、形などさまざまな形式で身のまわりにあふれる情報を数学の眼で正しくとらえて比較・評価し、その解釈に基づいて的確に判断を下す能力の重要性を指摘しています。

そして、「数学の眼で事象を読み解く力の育成」には、以下の3つが必要だと述べています。

①問題の場面における数量の関係を概括的にとらえ、グラフを用いてそれを数学的に表現したり、 数学的に表現された式かやグラフから情報を読みとったりする力の育成。

②表やグラフなどの形で与えられたデータから適切に情報を読み取り、それに基づいて的確に判断を下す力の育成。

③日常生活には、見込みや偶然性、不確実性に関する情報が数多くある。この不確かな事象について判断を行なうこと、そしてその判断の根拠を説明できるようにすること。

トゥルースの視線(第50回)で、データロガーなどを用いた欧米のICT教育に触れましたが、まさにPISA型の学力形成を目指し、科学的・数学的リテラシーを育てる教育を実践しているように感じます。長年数学教育に貢献してきた杉山吉茂氏も、数学教育にテクノロジーを利用して問題解決力を高めることを強く提唱していますが、日本ではなかなかその重要性が理解されず、「これから先の日本を考えると、居ても立ってもおれないほどの焦燥感を感じざるを得ない」と日本の現状を嘆いています。

当アカデミーの算数アカデミーでは、数や形の規則性を発見して数式で表現する活動を中心に行っており、科学アカデミー(エレメンタリ)では、表やグラフ、データロガーの導入により、科学的かつ数学的な眼で事象を読み解く実験を行っています。

また、ブロック・サイエンスやロボット・サイエンスでも、算数・数学をものづくりという実践の中で触れざるを得ない場面が多々あります。

生徒たちが今まさに行なっている学習が将来の生活と直接的なつながっていることを実感し、道具として数学を使いこなして活動する姿を思い描きながら、微力ではありますが、世界が今目指しているPISA型の学力の育成に少しでも貢献できればと強く願っております。

【参考文献】
『数学的リテラシー論が提起する数学教育の新しい展望』清水美憲(筑波大学)
中学数学の新しいカリキュラム』杉山吉茂(東京学芸大学名誉教授)