>

2014年9月20日土曜日

2014年9月


ロボカップ2014世界大会報告
- 夢のような日々を過ごした世界の舞台-
 

RoboCup2014世界大会は、7/20()24()に南米最東端に位置するブラジルのジョアンペソアという海辺のリゾートで行われました。椰子の実が生える綺麗で雄大な海辺沿いにホテルやレストランが立ち並び、早朝の海沿いの道路は都市歩行者天国となり、ジョギングやウォーキング、ローラスケートやスケートボード、自転車で運動する人々が行き交い、夜はサッカーやバレーボールを楽しむ人々が浜辺でのスポーツを楽しんでいました。出国前に耳にした治安に対する不安は全く感じることもなく、穏やかな日々を過ごすことができました。
 
ロボカップジュニアには、世界28地域(31ヵ国)から196チーム、1129名が、日本からは20チーム、51名が参加。当アカデミーからは、在籍生ではレスキューAプライマリ「Lightning」とダンス・プライマリ「TOKYO2020」が、講師ではサッカー・オープンリーグ「Gcraud」、レスキュー・セカンダリ「Acro」が出場しました。

サッカーは連日、個別チーム競技が2試合、スーパーチーム競技が12試合行われました。スーパーチームは5か国の異なったチームが1台ずつロボットを出し、55で試合を行います。昨年のオランダ大会では巨大フィールドが出現し度肝を抜かれましたが、今年は昨年よりもフィールドが小さくなり(6m×4m)、さすが世界大会に出場するレベルの高いロボットだけあって、かなり試合展開も面白くなりました。個別チーム競技の予選は、今回初めて「スイス方式」という方法で運営されました。第1回戦はくじ引きで決め、第2回戦以降は勝ったチーム同士、負けたチーム同士を対戦させます。勝ち点・得失点等を考慮し、実力の近いチームを対戦させるという方式で、トーナメント方式よりも少ない試合数においてもある程度の順位の正当性を持たせたり、実力に拮抗するチームによる緊張感のある試合が実現できたりするとのこと。運営面で混乱があったものの、面白い試みだと思います。

 
 
レスキューの個別チーム競技では、各カテゴリー3台のフィールドが用意され、コースは3台とも異なります。初日と2日目は3台のフィールドで1回ずつ競技を行い、最終日は3台とも同じコースで1回、全部で7回の競技を行って、最低得点を除いた6回の競技の合計点で順位を決めます。コースは日を追って難易度が上がっていきます。レスキューBの個別チーム競技では、被災者(熱源)を発見したら、その15㎝以内にレスキューキットを置かなければならない、というルール変更がありました。今回最も驚いたのは、レスキューAのスーパーチームのフィールドです。個別チーム競技のフィールドを2台つなげて2倍の大きさになり、なおかつ、砂を1㎝程度の深さまで敷き詰めたゾーンが出現したことです。砂に車輪を取られたり、串除けの部品が引っかかったりして、どのチームも苦しんでいました。レスキューBのスーパーチームでは、2階にある3個のボールを1台が集めて傾斜路から落とし、もう1台が砂のゾーンにそのボールを運ぶ、という競技でした。これらのことを総合して考えると、プログラミングのレベルがかなり上がったので、ロボットの機構も要求するような傾向にあるような気もします。
 
ダンスは例年通り、個別チーム競技ではインタビューと2回の予選の演技、決勝、そしてスーパーチームの演技という流れでした。
 
ロボットや背景の巨大化がさらに進み、人間と等身大のロボットまで出現、特に上下の空間の使い方が上手なチームが評価されたようです。TOKYO20202020年に行われる東京オリンピックの開会式をモチーフに、聖火ランナーが虹の階段を駆け上がる演技を披露しました。会場での受けも良く、「ワールド・テクニカル・チャンピオン」(技術面におけるチャンピオン )に輝きました。
 
 
会場には連日多くのブラジルの小・中・高校生が学校単位で見学に来ていました。また、初心者向けのロボットのワークショップ(ライントレースの競技と迷路脱出の競技)が行われ、大盛況でした。テレビのニュースや新聞の一面で特集を組んだり、街中に大きな看板が出ていたり、ブラジルの歓迎ぶりも感じられました。また、日本人が大好きなのか、珍しいのか、一日何度も一緒に写真を撮ってほしいと求められる参加者や父母も多くいて、「日本人モテモテ」の感がありました。

賛否両論ありますが、世界大会は国内大会と違う雰囲気を持っています。勝敗にも真剣ですが、世界大会を楽しもうとするムードがあります。特に今年はラテン系の国なので、会場やジュニア・パーティーでの踊りの披露もあり、一層お祭り色が強かったかもしれません。今回の世界大会で注目したのは、「Girls’  Tea Party」が行われたことです。これまでも世界大会は国内大会に比べ女子の数が多いと感じてきましたが、さらに多くなってきたような気がします。日本でもリケジョ(理系女子)が増えて、ロボカップにどんどん参加してほしいと思いました。
 
 
 
また、毎年痛感することですが、「英語力」で困る日本チームの子供たちが多い。説明の理解や質問・抗議、インタビュー、スーパーチームを一緒に組むパートナー・チームとのコミュニケーションなど、すべて英語が必要となります。審判に抗議したくても相手に通じなくて困っている姿を何度も見ました。科学技術に対する理解、技術の習得と応用の他に、コミュニケーション・ツールとしての英語の重要性を痛切に感じた子供たちが多かったようです。
 
当アカデミーでは、今年度「COCO塾ジュニア」の英語教室を併設しました。真の国際人を目指して、技術力を高めると同時に英語力も鍛えて欲しいと願っています。もっと自由にコミュニケーションが取れれば、もっともっと世界大会の舞台で活躍できるのではないでしょうか?
 
 
トゥルース・アカデミー代表 中島 晃芳
 
 
【ロボカップ世界大会ブラジル2014 結果】
 
Dance 
Primary
TOKYO・2020
 (竹下H、樹神K、斎藤T、木村K、渡戸T)
個別チーム:
ワールド・テク二カル・チャンピオン
RescueA PrimaryLightning 
(荒川T、植田Y、渡邉Y)
個別チーム:16位
スーパーチーム:5位
RescueA SecondaryAcro個別チーム:12位
スーパーチーム:10位
Soccer 
Open League  
G croud 個別チーム:予選14位、
スーパーチーム:4位、
ベスト・コミュニケーション賞
赤字:Truth在籍生チーム 青字:Truth講師チーム
 
 
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 
 

 

NESTロボコン2014
 
-過去最多参加者数150名の熱い一日-

 
 
 
去る8月24日(日)中央大学附属中学校・高等学校にて、NPO法人科学技術教育主催、2012年度ICT夢コンテスト受賞の「NESTロボコン2014」が開催しました。旧RISE科学教育研究会「サマーチャレンジ」から始まり、10年目の大会となりました。大阪や三重からも参加して下さり、約150名の過去最多参加者数となりました。開催場所をご提供くださった中大附属中・高の小杉末吉校長先生、物理担当の森脇啓介先生のご尽力により、盛大な大会を開くことができました。
 
NESTロボコンの最大の特徴は、世界大会のスーパーチーム方式を取り入れている点にあります。それぞれ1台のロボットを作った人同士が組んで、2台のロボットでチームを組むという方式です。学年や経験が異なる人と組むことになります。戦略を相談したり、上級者はパートナーチームに教えたりするなど、意思疎通を図って、チームワークを良くしなければなりません。
 
 
初心者向けのNESTオリジナル競技「Kokohore!WanWan!」は、犬ロボットが宝の在りかを探し、発見してご主人に知らせるパフォーマンスをしなければなりません。今年は、西野Rさん(飯田橋校・小6)が、優勝、ベスト・パフォーマンス賞、ベスト・プレゼンテーション賞の3冠を達成しました。
 
 
レスキューは、1台が建物の中を進み、もう1台に合図してその後2台で建物の障害を乗り越えて進んでいきます。今回難しかったのは、2階の部屋に2台のロボットが侵入し2人の被災者を救済しなければならない点でした。
 
 
サッカーはフィールドを2つつなげたビッグ・フィールドで5台vs5台の試合を行いました。世界大会と同じ方式です。大きなフィールドにまだロボットが対応していない点もありましたが、参加者は皆、新鮮な楽しさを感じていたようです。
 
今回感じたことは、2点あります。
 
一つは、まだまだ少ないものの女子の参加者が増えてきたことです。
 
 
もう一つは、今年は残念ながら例年よりご協力くださったご父母の皆様が少なかった点です。NESTロボコンの特長の一つは、「世代を超えてみんなで創るロボットコンテスト」として、多くの大人たちが子供たちの活動を支えるために運営に携わることにあります。積極的にご協力下さった方々には心より感謝申し上げます。
 
これからFLLやロボカップジュニアが始まります。皆様のご協力がいただければ誠に幸いです。よろしくお願いいたします。
 
 
【NESTロボコン2014 結果】 
 
■サッカーチャレンジ
順位No.メンバー
優勝S-05千葉T(中1)
田村T(中2)
初貝K(中3)

仲川(高専4)
準優勝S-03安藤Y(小5)
望月Y(高1)
鈴野N(中2)
青池・脇島・山口(高専2)
得点王千葉 T (中1)
 
■レスキューチャレンジ
順位No.メンバー
優勝R-10斎藤T(中1)
鈴木Y・森T(高専1)
準優勝R-12柳原 K(中1)
鳥山S・松林H(高専1)
第3位R-18樹神K(中2)
小杉R(中3)
 
■Kokohore-Wanwanチャレンジ
順位No.メンバー
優勝W-15奈良崎K(小6)
竹島T(小5)
準優勝W-18牛山Y(小6)
小島Y(中1)
第3位W-17西野R(小6)
竹内Y(中1)
ベストパフォーマンス賞西野 R (小6)
 
■ベストプレゼンテーション賞
チャレンジメンバー
サッカー久保寺M (中2)
レスキュー宮下M (中3)
Kokohore-Wanwan西野 R(小6)
 
■ライントレースタイムアタック
ベストタイム賞高津S(小5)


 
赤字:Truth在籍生

 
 
 
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 

 



Truthチーム、全校で出場者募集!!
 
 11/23(日祝)宇宙エレベーターロボット競技会に挑戦! 
 
 
 理論的には可能といわれる、上空10万km(地球と月の 距離の約4分の1)まで人とモノを運ぶ「宇宙エレベー ター」。小学生~高校生が交流をしながら、レゴ教材 を使って宇宙エレベーターロボットを製作し、昇降実験を行いながら物資や人を運ぶ時の問題点、安全について考えることを目的と する競技会が、11/23(日祝)横浜市の神奈川大学附属中・高等学校体育館で 開かれます。
詳細はこちらでご確認いただけます。→ http://space-elevator.narika.jp/
 今年も夏期特別授業で授業を行いましたが、テザーと呼ばれる布の帯をつたっ て、レゴで作ったロボットを5mの高さまで上らせる競技です。ブロックサイエ ンス・ジュニアエンジニア以上のクラスの諸君、ロボットコースの諸君は、日 頃の学習の成果を発揮できる機会です。大会出場経験は今後の成長のきっかけ にもなるでしょう。日吉校を中心に活動を行います。奮ってご参加下さい!

【トゥルース宇宙エレベータープロジェクト2014 募集要項】


【参加資格】
①小学4年生以上 
②11月23日(日祝)の大会に参加できる  
③規定の活動日に3日 以上参加できること 
④写真・動画の撮影・掲載及び免責事項に同意できること
 
【活動場所】日吉校
 
【最少催行人数】4名
 
 

 
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 
 
 http://anchor-store.com/