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2017年4月26日水曜日

ロボカップジュニア2017ジャパンオープン結果報告


ロボカップジュニア ジャパンオープン2017ぎふ・中津川大会

-自然豊かな中で繰り広げられた熱戦-



去る3/24(金)~26(日)、岐阜県中津川市東美濃ふれあいセンターにて、ロボカップジュニアのジャパンオープンが開催されました。海外枠で参加した中国8チームを含め、全205チーム、参加者584名の大会になりました。当アカデミーからは4チーム10名が参加。NPO法人科学技術教育ネットワーク所属団体の13チーム29名で遠征ツアーを組み、中津川入りしました。恵那峡グランドホテルに宿泊。交通の便もあまり良くないので、会場とホテルの往復でしたが、天然温泉付き、ホテルからの恵那峡の景観も素晴らしく、食事も豪華でした。
 
サッカーは、変形スイス方式による前後半4分で10試合を行いました。ワールドリーグ(以下、WL)ライトウェイトに出場した「IDB(アイディービー)」は最初勝ち続けていましたが、2日目惜敗し、最終試合は引き分け。チームメンバーは負けた直後がっかりしていましたが、最後は気を持ち直して頑張ったようです。
 

レスキューは、1日目に2回の競技を行い、その良い結果と2日目の1回の競技の合計点で順位が決まります。WLレスキューMazeMeteor(メテオ)」はチームメンバー2人の内プログラム担当の1人が来られなくなり、1人で奮闘するものの、なかなかチームとしての実力が発揮できなかったようです。WLレスキューLineIntegrated Circuit(インテグレ-ティッドサーキット)」は、1回目はもう少しで満点だったのですが、2回目・3回目はあまり調子が出なかったようです。しかし、LEGOArduino、デジタルとアナログの融合など、技術的なチャレンジが高く評価され、国際レスキューシステム研究機構による「IRS賞」を受賞。阪神淡路大震災で23歳の若さで亡くなった竸基弘(きそいもとひろ)氏にちなんで、レスキューシステムの研究開発に顕著な貢献をした40歳未満の若手の研究者、技術者を表彰し、研究開発を奨励することを目的とした賞のジュニア向けのものです。表彰状と盾が後日送られます。栄えある賞を頂きました。また、Lineの運営では、畝本先生がTruth所有のiPad10台近く持ち込み、会場にサーバーを立ててiPadで試合中に得点を記録し、リアルタイムに集計してWEBで公開できるシステムを構築し、運営に大きく貢献しました。


WL OnStage(旧ダンス)「三代目Show道」は、1日目にロボットの技術について説明するオープンテクニカルデモンストレーション(以下、OTD)とインタビュー、2日目にパフォーマンスが行われました。関東ブロック大会の反省を生かして練習を重ねたOTDでは出場チーム中で最高得点を獲得。審査員や観客も一緒に楽しめるパフォーマンスの演出も好評でしたが、惜しくも準優勝となりました。

世界大会2017名古屋には、開催国であるにもかかわらず特別枠もなく、各カテゴリーの優勝チームしか参加できません。参加国数が増えると各国の割当枠は減ってしまいます。また、大会規模を縮小する傾向にあります。そのため、他国の枠返上に伴い追加推薦の可能性はありますが、残念ながら今年は世界大会出場をジャパンオープンで決めることはできませんでした。しかし一方で、今年から「ロボカップ アジアパシフィック(RCAP)」が発足。12/1217にタイのバンコクで開催されます。今回のジャパンオープンで、各カテゴリーとも優勝チームを除く3チームに出場権が与えられます。世界大会出場を逃した場合でも「三代目Show道」は出場確定。IRS賞受賞の「Integrated Circuit」も有力です。他チームも可能性は十分にあると思います。

年々難易度が高くなり、参加できる下限年齢が毎年引き上げられる世界大会に出場することは、徐々に至難の業になりつつあります。しかし、Truth生には高い技術を求め、独自の創意工夫に富んだロボット開発にこれからも取り組んでいってくれることを心から期待しています。


◆ロボカップジュニア2017ジャパンオープン中津川 結果一覧

チャレンジチーム名結果
  ワールドリーグ
  レスキューMaze
Meteor6位
LINQ3位
  ワールドリーグ
   レスキューLine
Integrated
Circuit
5位
IRS賞受賞
  ワールド
 リーグ
   サッカー
ライトウェイトIDB6位
オープンウェイトチームKAIDA5位
  ワールドリーグ
   オンステージ
三代目
Show道
準優勝

*青字は、Truth OB、講師チーム


 
トゥルース・アカデミー ロボット・サイエンス
http://truth-academy.co.jp/rs/

算数・数学思考力検定のご案内

2017年度第1回算数・数学 思考力検定
6/24(土)練馬校・6/25(日)飯田橋校で実施




 算数・数学思考力検定は、「算数オリンピック」との共同開発によって「iML国際算数・数学思考力検定」として発足。物事を論理的に考え解決することや新しいものを発見したり創造することが大切になっている今、さまざまな角度から、子どもたちの考える力を探り、思考力を育むために役立つ能力検定試験です。今年より、「世界算数大会」(運営ソニー・グローバルエデュケーション)とのW受講が可能となり、秀逸な思考力をもった児童・生徒を共同で表彰する「算数思考力賞」が創設されました。また、入試で優遇措置を設けている高校も随分出てきたようです。

 リトル・ダヴィンチ理数教室では、算数・数学思考力検定の準拠教材「算数ラボ」を副教材として使用。今年度より、家庭学習として保護者の皆様のご協力を頂きながら、学習を進めます。試験結果では得意不得意分野が明確に分かるように示されますので、今の自分の実力を知り、今後の学習指針を立てる上でとても有効な試験です。
 ぜひ、チャレンジしてみてください。



トゥルース・アカデミー リトル・ダヴィンチ理数教室
http://truth-academy.co.jp/lv/

「グリーンシティチャレンジ2016」開催


2016年度ベーシックⅠ「グリーンシティ・チャレンジ」結果報告
-初めての確認テスト実施-
 

去る3/20(月祝)、国立オリンピック記念青少年総合センター(渋谷区)にて、ロボット・サイエンス1年目ベーシックⅠ(以下、RBⅠ)の一年間のまとめとして、合同卒業競技会「グリーンシティ・チャレンジ(GCC)」を開催しました。3教室の在籍生8チーム、23名が参加。各チームが競技用フィールドで調整してから競技に臨みました。RBⅠには小学36年生までが在籍していますが、やはり学年の高いメンバーがいるチームが上位を占めました。GCCはいくつもの課題を次々と短時間でこなさなければならない競技ですので、センサーを用いないでモーター制御だけで挑んだチームもありましたが、やはり上位チームはセンサーを利用して確実に課題をクリアする方法を採っていました。
 
 
今年は初めての試みとして、GCC競技の後にRBⅠ修了の確認テストを行いました。1年間RBⅠを担当してきた講師たちが作成し、筆記テストと実技テストの両方を用意しました。筆記試験中は水を打ったように静かになり、生徒たちは皆真剣に取り組んだようです。実技テストでは、その場で発表された課題について、プログラムを組んで挑戦しました。試験直後に採点し、平均点を算出、上位者を発表しました。各自の理解度、達成度を生徒本人や保護者の皆様が把握できたのではないかと思います。このテストの結果を見て、RBⅠをもう一度学習し直すことを決めた子もいたようです。ロボット開発を学習する上で基本がしっかり身についていることが大切ですので、手応えを感じて楽しみながら豊かに学習することが一番良いと考えます。
 
 
また、精神面での成長も欠かせません。何でもかんでも人に頼ったり習ったりしては、オリジナルのロボットを自力で開発する実力は育ちません。分かること、できることを着実に積み重ねて、自分で考えられるようなること、分からないことや未知の事柄を自分で調べられること、自分で創意工夫ができるようになること―これらができるようになって初めて、他の人の真似ではない、自分だけのロボットが作れるようになるのです。

Truthには優秀な先輩たちがたくさんいるので、学べる機会は豊富に用意されています。実績と伝統あるTruthの一員として先輩たちから何を引き出して自分のものにするか?真剣に考えて取り組むことを期待します。



トゥルース・アカデミー ロボット・サイエンス
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2017年4月25日火曜日

トゥルースの視線【117回】

生徒同士の友人としての絆

-FC日吉よ、永遠に!-

 
かなり昔の文章になりますが、20086月~093月のトゥルースの視線3642にかけて、ロボカップジュニア(以下、RCJ)の紹介、Truth AcademyRCJの歴史、参加者や支援する大人の関わりについてお話いたしました。その中で、2001年から開講した当アカデミーのロボットサイエンスの生徒たちの中から生まれた「FC日吉」という4人のグループについても触れました(視線第39)

時の経つのは早いものです。メンバーの一人の瀬戸匠君は小学3年生から通い、Truthの講師になって6年間ロボットサイエンスを引っ張ってくれました。2015年には自分が育てたチームをRCJ世界大会に出場させ、引率もしてくれました。その瀬戸君も今年大学院を卒業し、この4月から有名ロボットメーカーの社員として働き始めました。FC日吉の幹事役です。小3から通ったKK君は、都立高専に進学しロボカップ研究部の部長を務め、高専ロボコンにも出場して卒業後就職。この4/16()に結婚式を挙げました。FC日吉の兄貴的な存在です。小2から通っていた、優秀で明晰な頭脳を持つTM君は大学院の博士課程に進学して研究職を目指して現在も研究活動を行っています。FC日吉の番頭役です。レゴのサッカーロボットの様々な機構を考案していました。小2から通った、鉄道好きのHS君は建築学科に進学し、世界中を旅してフランスにも留学し、現在も大学院で研究しています。FC日吉のムードメーカーです。Truthを卒業した後も皆、RCJの大会運営やTruthロボット合同練習会、NESTのロボコンやサイエンスキャンプなど、事あるごとに手伝いに駆けつけてくれていました。

定期的に会っていたFC日吉が、今年1月にKK君の結婚の前祝いに池田と私を4人の集まりに招待してくれました。皆通ってきた当時と変わらず、KK君が出張に向かう電車に乗るまで、皆笑顔で笑いながら語り合い、楽しい時を過ごしました。別れた後、涙がこぼれそうになりました。素直に育ち、立派になって社会に羽ばたいていく4人の姿と彼らの子供のころの姿が重なって脳裏から離れません。その後、KK君の結婚式に流すビデオメッセージやダンスの撮影に日吉校の教室を貸してくれないか?と相談があり、KK君を除く3人の笑い声が夜10時半頃まで教室に響いていまいた。そこにはFC日吉を尊敬していた後輩の卒業生RS君の姿もありました。

FC日吉だけではなく、RCJに参加したチームメンバー同士が固い絆でつながり、Truthを卒業した後も長く友人関係が続いているグループがいくつもあります。長い間ともにチームとして戦略を練り、ロボットを開発した仲間、ジャパンオープン(以下、JO)や世界大会に出場して何日も一緒に過ごした仲間、競技のたびに苦楽を共にした仲間との経験は強烈な思い出を残すのでしょう。また、彼らを支えた保護者の皆様の育て方や支援の仕方、保護者同士の協力の仕方などが上手く機能していた、ということも忘れてはならないと思います。

Truth卒業生では現在、世界大会出場者の持田先生・名村先生・畝本先生が、幼い頃に通っていた高木先生が講師として後輩指導に当たってくれています。今年から、世界大会でダンスの賞を取り、サッカーでもJOに参加した柳澤君、ダンスとサッカーでJOに出場した瀬戸君(FC日吉の瀬戸君の弟)が講師に加わってくれました。卒業生以外では、RCJ-OBの宮下先生、森田先生、戒田先生が世界大会に出場しています。

自分が輝いていた場として、Truthに通っている子供たちがいつまでも思い出してくれる教室づくり、RCJで活躍したOBが後輩に自分の知識や技術、文化を伝えたくなるような教室づくりを肝に銘じ、今後も真剣に子供たちの成長を願い、本気で子供たちと向き合っていきたいと存じます。保護者の皆様にも多々ご協力を仰ぐこともあるかと存じますが、よろしくお願いいたします。


トゥルース・アカデミー 代表 中島晃芳


トゥルース・アカデミー ブロック・サイエンス
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