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2018年9月1日土曜日

第2回 算数・数学 思考力検定

2018年度 第2回 算数・数学 思考力検定実施
11/10(土)練馬校、11/11(日)飯田橋校

2020年度から全面実施予定の小学校新指導要領では、「生きて働く“知識・技能”の習得」、「未知の状況にも対応できる“思考力・判断力・表現力等”の育成」、「学びを人生や社会に活かそうとする“学びに向かう力・人間性”の育成」の3本柱を掲げています。

このことにより問題解決型の思考力が「新しい学力」として求められることは必然と考えます。思考力検定は算数・数学の問題を解くことを通じて、子どもの身についている「思考力」の程度を知るための検定です。また受検のための学習を継続的に行うことで、より高い思考力が身につき、目標ができることで学習の励みにもなります。

ぜひチャレンジしてみてください。申込締切は10/9(火)です。



算数・数学思考力検定
http://www.shikouryoku.jp/

リトル・ダヴィンチ理数教室
http://truth-academy.co.jp/lv/

NESTロボコン 報告

小~高校生105人が集結!「NESTロボコン2018」報告
協働で学ぶロボットコンテスト

 去る8月26日(日)東京都立産業技術高等専門学校品川キャンパスにて、当アカデミーが所属するNPO法人科学技術教育ネットワーク(NSET:ネスト)主催の「NESTロボコン2018」が開催されました。NESTの前身であるRISE(ライズ)が2003年に開始したロボコンから15年の歴史があり、ICTを活用した教育実践事例の全国コンテスト「ICT夢コンテスト」を受賞した、教育的な価値が広く認められているコンテストです。

 競技は、ロボカップジュニアのサッカーとレスキュー、Kokohore!WanWan!(ここほれワンワン)の3種目。どの競技も、ロボカップジュニア世界大会では「スーパーチーム方式」と呼ばれる、学年や出身をまたいでチームを組んで行う形式となっています。「社会的構成主義」という21世紀教育が目指す教育理論を実践していることが評価されています。

 今年は、サッカー33名22グループ、レスキュー49名26グループ、 Kokohore!WanWan!23名23グループ、総勢71グループ105人が参加しました。今年は、Truth生がベストプレゼン賞を独占しました。ロボットの開発だけでなく、プレゼンテーションの力もつけてきてくれたようです。

 競技の他にも、NESTは国際的なロボットコンテストの「ロボカップジュニア」や「RoboRAVE(ロボレーブ)」を支援していますので、RoboCup2018モントリオール世界大会やRoboCup Asis Pacific2017の参加チームによるプレゼンテーションやロボットのデモ、RoboRAVEを題材とした「初めてのロボット・プログラミング講座」や「アメージング」や「ラインフォロイング」の競技に挑戦するRoboRAVEチャレンジコーナーなどを設けました。また、ロボットプログラミング普及活動として、幼児~小学低学年を対象とする「Bee-Botロボットを動かそう!」コーナーも今年から新設。たくさんの子どもたちが楽しんだ1日となりました。

 NESTの活動は、9/22(土)~24(月休)「ロボットの鉄人」合宿、9/24(月休)「RoboRAVE東日本大会」と続きます。対象となる学年の皆さんは自己を高める機会として、奮ってご参加ください。

NESTロボコン2018 結果一覧


赤字がトゥルース在籍生
青字がトゥルースOB・講師


NPO法人 科学技術教育ネットワーク
http://www.npo-nest.org/

リトル・ダヴィンチ プレキッズ受講生募集

数遊び、プログラミング、図形&立体
10月スタート!年中対象「プレキッズ」

受講生募集!体験授業受付中!!


 10月よりプレキッズ(受講対象:年中)が開講します。

 2020年より小学校でのプログラミング教育が必修化する方針が示される中、プレキッズでは論理的な思考力と問題解決力-いわゆる「プログラミング的思考」を育むことを目的として、算数授業にて毎回10分程度、論理やアルゴリズム、図形の学習としてタブレットを使ったプログラミングの演習を行います。またカリフォルニア大学バークレー校ローレンスホー科学教育研究所が全米の先生向けに開発した「GEMS」のカリキュラムを導入。これに加え、推理・推論・記憶力を育てる算数ゲームや「クリックス」という正方形の形をしたベルギー生まれの知育ブロックを使った立体図形の構成などを学びます。

 受講希望の方は、別途配布のご案内をご確認の上、お申込みください。体験授業は、10月以降に開講クラスにて実施します。

リトル・ダヴィンチ プレキッズ概要

リトル・ダヴィンチ プレキッズ

RoboRAVE東日本大会2018

今年で2年目。加賀国際大会NEST推薦枠を新設
RoboRAVE(ロボレーブ) 東日本大会2018 挑戦者募集!


今年で2 年目、NEST 主催「RoboRAVE 東日本大会2018」を、9 月24 日(月休)に開催します。11/9-11 石川・加賀市で行われる国際大会の選抜予選大会です。競技は2 種あり、いずれも初級者向け。「ロボットの鉄人2018」では9 月22 日(土) から2泊3日の合宿で、同大会への参加と対策講座を行う「RoboRAVE チャレンジコース」を新設しました。小4 生以上の初級者対象です。EV3 基本セットを1チームに1セット貸し出して、最終日の大会に向けてロボット製作、プログラム調整を行います。

今年は、加賀国際大会のNEST 推薦枠を新設することに決定しました。入賞チームに加賀国際大会遠征ツアーの旅費の一部をNEST が補助します。
ロボット・ベーシックⅠクラスのチャレンジとしても最適です。ロボコンの秋!ぜひ、チャレンジしましょう!!

RoboRAVE東日本大会2018 開催要項

開催日時
9月24日(月休)9:00~15:00 予定

開催場所
国立オリンピック記念青少年総合センター

開催競技
① アメージング チャレンジ(小・中学生の部)
② ラインフォロイング チャレンジ(小・中・高校生の部)

エントリー
http://www.roborave-eastjapan.org/
※9月15日(土)〆切




トゥルースの視線【第132回】

AIは人間を超えられるのか?(1)
~ AIが東大合格に挑戦(1) ~

 自動車の自動運転、「考える家電」や「宇宙天気予報」など毎日のようにAI(人工知能)という言葉が話題に上ります。AIを利用したビジネスも盛んに興っており、AIが私たちの生活を豊かにしてくれるという新しい希望を与えてくれています。一方、AI研究の権威レイ・カーツワイル博士が提唱した、少なくとも2045年までには人間と人工知能の能力が逆転するという「シンギュラリティ(技術特異点)」が問題となっています。宇宙物理学者(故)スティーブン・ホーキングやビル・ゲイツのみならず世界を代表する人工知能の研究機関も、AIに潜む危険性について指摘をしています。また、「10~20年以内に日本の労働者の約49%の仕事が、ロボットや人工知能の発達により代替できるようになる、単純労働だけでなく専門性などを必要とする職業も機械が行うだろう」(野村総合研究所)のように、AIやロボットに人間の職業が奪われていく可能性もかなり現実のものとなってきています(視線106回)。

 国立情報学研究所教授・新井紀子教授をプロジェクトリーダーとして、「東ロボくん」と名付けられた「AIが東京大学を受験して合格できるか?」という、とても興味深く壮大な実験が行われました。この実験の目的は、AIにはどこまでのことができるようになって、どうしてもできないことは何かを解明し、AIに仕事を奪われないためには人間がどのような能力を持たなければならないかを明らかにするというものです。

 初めて受験した2013年は偏差値45(代々木ゼミナール第1回全国センター模試)だった東ロボくんは、2016年には偏差値57.1(進研模試総合学力マーク試験)まで上昇。国公立23大学30学部53学科と4年制私立大学512大学1343学部2993学科で合格可能性80%の判定。これは、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)や関関同立(関西・関西学院・同志社・立命館)という難関私立の一部学科も含まれるレベルだそうです。さらに東大2次試験に備えて数学と世界史の2科目だけですが、記述式問題に挑戦。駿台予備校の2015/2016第1回東大入試実践模試の世界史600字の論文では偏差値61.8、代々木ゼミナールの2016年度第1回東大入試プレの数学(理系)では偏差値76.2で全受験生のトップ1%に入る成績をマーク。2016年には東ロボくんは身体を持ち、ロボットアームで記述式問題ではペンを持って解答を書くことができるようになったそうです(その様子はTED‐http://digitalcast.jp/v/25858/ で見られます)。しかし、2016年11月に東京大学合格は実現不可能であり、断念したことを発表しました。

 数学者である新井教授は、AIはまだどこにも存在しない、シンギュラリティは来ない、という立場をとっています。人工知能というからには、人間の一般的な知能と少なくとも同等レベルの能力のある知能でなければならない、しかし基本的にコンピューターがしているのは計算であり、四則演算に過ぎない、と。AIが人間と同等の知能を得るには、人間の脳が意識無意識にかかわらず認識していることをすべて計算可能な数式に置き換えることが不可欠ですが、私たちの認識をすべて数式に置き換えることはできません。それが今言われているAIの限界なのです。

 しかし、安心はしていられません。教授は2010年に『コンピューターが仕事を奪う』で警鐘を鳴らしています。前述野村総合研究所のレポートのように、今後10年から20年の間に働く人の半数が職を奪われるかもしれない、50%のホワイトカラーがこの短期間で減ってしまうというとてつもない事態が起こると。これからの時代を生き抜くためにはどんな能力が必要か?そのヒントを東ロボくんのプロジェクトが教えてくれています。次回はその内容をご紹介したいと思います。


参考文献:『AI vs.教科書が読めない子どもたち』新井紀子著(東洋経済新聞社)


トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳

トゥルース・アカデミー
http://truth-academy.co.jp/