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2010年12月15日水曜日

2010年12月

初挑戦も、2チームが予選通過!
- 「レゴ®ブロック宇宙エレベーター クライマーレース2010@アゴラ」報告 -


去る11月21日(日)東京国際交流館(お台場)で「レゴブロック宇宙エレベータークライマーレース(LASER)」が過去最多の36チームで行われました。

指定されたキットの部品だけでクライマーを製作し、「なっちゃん」のジュース缶を約5mの高さまで運ぶタイムを競う「SEキットクラス」16チーム、レゴブロックで自由に製作し、デザインやオリジナル性、コンセプトなどを審査員が評価する「無制限クラス」20チーム。初挑戦の当アカデミーからは4チームがSEキットクラスに参加しました。

指定キット外のモーターを使ったチームが多く、協議の結果「SEキットクラス・ラージクラス」と「SEキットクラス・ライトクラス」に分割し、当アカデミー4チームは後者に参加。


チーム『Hi Speed』(練馬校:望月Y・青木K・片山S)は、たった一つのモーターで作った唯一のクライマーでしたが、予選2回と決勝で安定した走行を行い3位。『エスペランサ』(飯田橋校:菅谷S・秋山R・鶴岡T・吉野H)は予選2回ともミスがあったものの圧倒的な速さを見せ決勝進出。決勝ではトラブルがあり4位。『TeamBLACK』(日吉校:高橋R・井下N・宮崎J・植田Y)は、予選2回とも完走したもののタイムが及ばず残念ながら決勝進出ならず。『空飛ぶサラリーマン』(練馬校:柳澤Y・竹下H・高石A・小林M)は前日の最終練習日と当日リーダーの柳沢君が熱のため欠席。3~4年生だけで頑張ったのですが缶を乗せては上がることができず、無念の予選敗退。

短い期間でしたが皆一所懸命取り組み、大会当日も自分たちのマシンの調節をしたり、他チームのいろいろなマシンを見たり、大いに学ぶことがあった充実した活動だったように思います。

蓋を開けてみれば課題の難易度が最も高いクラスに挑戦し、1位と2位が大学生のチームであったことを考えると、とても健闘したのではないでしょうか。皆、本当によく頑張りました。


【大会結果】
主催 : 一般社団法人 宇宙エレベーター協会
http://jsea.jp/node/962


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ロボカップジュニア2011に向けて始動!
― ロボカップジュニア関東ブロック競技会開催! ―


12/19(日)、都立産業技術高等専門学校にて開催される「ロボカップジュニア関東ブロック練習競技会」にロボット・サイエンスの生徒が出場します。

同競技会は、
①ノード大会に先立ち実戦形式の練習の場を設ける
②2010ルール審判講習会を開催し、大会運営側と参加者の間で判定基準の統一を図る
③初心者でも参加できる競技を設け、ロボカップジュニアの活動に参加する機会を提供する
ことを目的に、今年初めて実施されます。

本大会同様、「サッカー」、「レスキュー」、「ダンス」の各チャレンジ、加えて初心者対象競技として「ライントレース競技」が実施されます。


   当アカデミーのベーシックⅠは「ライントレース競技」、ベーシックⅡは「ダンスチャレンジ(課題曲部門)」、アドバンス以上は「サッカーチャレンジ」、「レスキューチャレンジ」のどちらかに出場します。練習競技会の活動を通じてロボカップジュニア2011に向けての開発の方向性、開発計画を確立させていきます。

昨年は3チームが世界大会出場という功績を残してくれましたが、今年はどのような活躍を見せてくれるのか、今から期待が高まります。

  同競技会は見学は自由、無料となっています。また、ロボカップの概略や精神、活動に関して説明する「ロボカップジュニア説明会」、ルールの解釈や運営方法について説明する「ロボカップジュニア2010ルール説明会」も合わせて実施いたします。(いずれも参加自由・無料)ロボカップにご興味、ご関心をお持ちの方は、この機会にぜひご参加下さい。参加者達への応援もお願いいたします。

ロボカップジュニア関東ブロック練習競技会 開催概要

■開催日:12月19日(日)9:00~17:00(予定)

■開催場所:東京都立産業技術高等専門学校 品川キャンパス
           http://www.metro-cit.ac.jp/

■実施競技:

1)サッカーA
  ①ライトウェイトリーグ(ロボットの重量が1.5kg以下)
  ②オープンリーグ(ロボットの重量が2.5kg以下)
2)レスキューA
  ①プライマリ(14歳以下)
  ②セカンダリ(15歳以上)
3)ダンス
  ①課題曲(ジングルベル)
  ②自由曲
4)ライントレース競技
  ロボット初心者対象のライントレースによるタイムレース
  個人競技、スーパーチーム競技の2種を実施

■ルール:
・サッカー・レスキュー・ダンスについては、ロボカップジュニア2010
  ルールを適用
・ライントレース競技については、関東ブロックオリジナルルールを適
  用
        ライントレース競技ルール…
                 http://rcjj-kanto.org/info2011/LineTraceRule.pdf

■同時開催
・ロボカップジュニア説明会 9:10~(予定)
・ロボカップジュニア2010ルール説明会 10:30~(予定)

  ■参照URL: http://rcjj-kanto.org/info2011/practice.html


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ダヴィンチ・スペシャル1月講座案内
― 人気のはこシリーズやコマの大実験! ―


土曜、日曜の単発講座「ダヴィンチ・スペシャル」の1月講座をご案内いたします。

テクノロジーでは、ベルトドライブの仕組みを使ったベルトコンベア作ります。RCXとベルトコンベアをつなぎ、プログラミングを学習しながら、1円玉、10円玉、100円玉を自動で見分けるコイン選別装置を制作します。

ロボティクスは、オリジナルロボット制作の2回目「シューターロボット」を制作します。てこの原理を応用した、ボールを飛ばすメカを搭載します。見事なシュートを決めることはできるか?

エンジニアでは人気のはこシリーズ第2弾として「AMはこらじ」を制作します。電子を組み込み、自分の好きなように外装をデザインします。自分で作ったラジオでお気に入りの番組を聞いてみよう。

幼稚園生対象のプレサイエンスは、10月に開講された「静電気あそび」の様子=は、「コマのかがく」。コマを上手に回したり、よく回るコマのバランスを考えたり。色々な円盤をつけてコマを回し、見え方の不思議や、色の不思議などを体験します。
詳しくはこちら → http://www.truth-academy.co.jp/LVsansu/index.htm  



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★トゥルースの視線(第56回)★
― ハーバード白熱教室②~聞く力と話す勇気  ―


『ハーバード白熱教室@東京大学』の最後で、サンデル教授は講義の参加者たちに、こう語ります。

「私が素晴らしいと感じたのは、皆が異なる見解を示し、皆が深く根ざした信念によって異議を唱えながらもなお、お互いの意見に耳を傾け合ったということだ。そして問題の根底にある道徳原理を探ろうとして議論をしていたことだ。我々は問題を解決することはできなかった。しかし、ディベートや道徳的議論、公共の討議は大抵の場合、全員が合意するものではないだろう。世界を見渡せば、我々は異なる価値観が存在し、相反する道徳や宗教的信念に満ちたグローバル社会に生きている。今日の議論で我々は前進し、自信を得たと思う。自信と美徳と力を得たように思う。真剣なディベートをこの場でできたのなら、おそらくできるのは、この空間に集まった1000人だけではない。このような考え方、議論の仕方、論法、お互いに意見を聞き合うやり方は、意見が一致しない場合であっても、お互いに学び合うことがある。たぶんこれが我々の社会の中で公共的生活を実現できるやり方なのだと思う。これこそが私の願いだ」と。

何かの目標に向かって(あるいは、何かを求めて)、信念と価値観に立脚して自分自身の意見を述べること、相手を尊重し相手の意見に耳を傾けることの大切さを改めて痛感しました。

その一方、日本の子供たちは最近「聞く力」が低下しているように思えてなりません。
OECDが実施する国際的学力到達度調査(PISA)2006年「読解力」の分野で15位(2000年8位・2003年14位)という状況にも現れているように感じます。

特に外部のロボット講座で講師の依頼を受けたときなど、話を聞けない子が非常に増えていることに驚きます。時には授業を止めて子どもたちに「学力とは聞く力なり」と話さなければならないこともあります。「ロボットのセンサーと同じように、耳から様々な情報が入ってくる。ちゃんと聞いていれば、その情報を基にいろいろなことを考えることができるけれども、聞いていなければ何をしたらいいか分からない、考える材料もないから考えられない。もし頭がよくなりたいのなら、ちゃんと聞くことが大切」。

また、これは今に始まったことではなく、サンデル教授も東大での講義の冒頭で日本人は大勢の中であまり意見を言わず、議論にあまり積極的に参加しないのではないかと心配していたことですが、間違えることを恐れて発言しない子が多いのも気になることの一つです。

子供たちにはこんな話をよくします。「たくさん間違える人の方が偉い。間違えない人は自分の知っていること、分かっていることしか言わない、やらない。しかし、たくさん間違える人は、こうじゃないかな?ああじゃないかな?と自分の頭でいろんなことを一所懸命考えているから間違える。だから、間違える人の方が多くのことを学べる。間違えてもいいから自分の思ったことをどんどん言ってみよう、やってみよう」。

教師が子供たちのどんな意見をも肯定も否定もせずに受け入れていくと、子供たちの中から自然と議論が生まれてきます。

「意見を言うことは勇気が必要だ。なぜそう考えるのか、議論を展開しなければならない。反論を受ける覚悟も必要だ。これができれば、社会に出て民主主義社会の市民になって活躍するとき、大きな力を発揮し自信につながると思う」(サンデル教授)