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2011年1月15日土曜日

2011年1月

新年のご挨拶にかえて
― 「対話」から生まれる新しい学び ―


明けまして、おめでとうございます。

昨年は、ロボカップジュニアでは4チーム(卒業生含む)が世界大会進出、レスキュー(プライマリ)で世界チャンピオン誕生、ダンスでプレゼンテーション賞受賞など、生徒たちが大活躍をしてくれた1年でした。これも生徒やご父母の皆様たちが当アカデミーの理念と目標をご理解くださり、ご協力くださった賜物と感謝しております。本当にありがとうございます。

国際的な学力の指標である第4回「国際的な学習到達度調査・PISA」(09年実施)の結果が昨年12月に発表されました。初めて都市として参加した上海が1位を独占。香港・韓国と上位がアジア勢が占めています。日本は、前回06年と比べ、科学的リテラシーが6位→5位、数学的リテラシーが10位→9位、読解力が15位→8位と少し上向きになり、長期低落傾向にやっと歯止めがかかったようです。

今年4月から小学校では新学習指導要領が全面実施されます。ゆとり教育の授業時間数よりも6年間で278時間増え、教科書も04年検定と比べ25%ページ数が増えます。一部教育関係者の中には「詰め込み教育に戻ってしまうのではないか」「暗記や暗唱が中心の教育に戻したり授業時間を増やしたりする方法では日本の教育が抱えている課題は解決できない」という声もあります。

朝日新聞では元旦から1面トップで、特集『教育 あしたへ』を連日掲載しています。初回『答えは対話の中に』では、唯一の「正解」を求める時代は終わり、教師の「教え込み」から子ども同士の「対話」を目指す、小さな白熱教室を紹介。今各国が目指しているのは、子どもの多様な意見を吸い上げ、その場でどんどん流れを変え、子供同士で対話させる授業であり、「上海などアジアの都市部では、国の施策として子ども主体のコミュニケーション教育をしている。日本も、互いに考えを響き合わせ、共同で創造する授業に転換すべきだ」と、佐藤学(東大大学院教授)は『対話』の重要性を説いています。

ノーベル化学賞を受賞した根岸英一氏は「国際レベルの切磋琢磨が必要。そのためには、ディスカッションができ世界と戦える若者を育てること。Competition(競争)は我々から最高のものを引き出す要素であり、正しい意味でのCompetitionはいくらでも必要である」(NHKスペシャル)と、ハーバード白熱教室を紹介した中原淳氏(東大准教授) は「(日本の学生に)対話させてみると論理矛盾が多く議論がかみ合わない。世界レベルで議論し、コラボレーションできる教育が必要だ」(朝日新聞) と提言しています。

当アカデミーでは2000年よりレゴ(R) ブロックとロボットを教材とした科学技術教育を行っていますが、この教育の生みの親シーモア・パパート(マサチューセッツ工科大学メディアラボ名誉教授) が提唱する教育論「コンストラクショニズム」に基づいた授業を実践しています。この理論では、「教育は決して知識を与えることではなく、子どもたちが自らの活動を通して自分の力で知識を獲得し構築できるよう、学びをデザインする」ことが求められます。また、授業運営では、「先生対生徒ではなく、生徒同士が互いに意見を交換し合い刺激し合うというコラボレーションの中で知恵や知識を高めていく。生徒の発見と気づきを積み上げて目標に到達する」という方法を採っています。まさに「対話」の授業であり、これを算数や科学教育に応用したのが『リトル・ダヴィンチ』です。

現在の日本は政治的にも経済的にも閉塞感に満ちている感があります。長引くデフレ、少子高齢化と人口減、政府債務の累積…現在の日本が置かれている状況は過去の教科書に書かれていないものばかり。7年間宇宙を旅して帰還した「はやぶさ」のプロジェクトリーダー川口淳一郎氏は「イノベーション(技術革新)も考え方が青天井でないと出てこない。新しい発想をしたいのなら少し背伸びをして目線を変えることが大事です。本や論文で過去のことを読むだけでは自己規制しているのと同じで、イノベーションは生まれない」(朝日新聞)と。

暗記や暗唱を中心とした教育では、これらの難問を解決する力をつけることが出来ません。現実の問題や起こりうる問題に対して、学んで身につけた知識や得た情報をどのように活用して、その問題を解決するかという活用力、問題解決力、批判的思考(クリティカル・シンキング) 、コミュニケーション能力、忍耐、自信といった教科の枠を横断した能力、すなわちPISAが求める学力(CCC:クロス・カリキュラム・コンピタンス) が要求されているのです。これらはまさにロボカップジュニアや宇宙エレベーターの大会だけでなく、日頃の授業の「問題解決学習」や「卒業制作」でも実践している内容です。

昨今の教育に関する議論や科学者たちの言葉を耳にする度に、新しい教育の創出を使命としてきた私共としては、方向性が正しかったという確信を強めております。ご賛同いただいている皆様のご期待に応えるべく、世界に通用する学力を育成するという目標に向かって、さらに全力で突き進んで行きたいと決意を新たにしている次第です。

本年もよろしくお願いいたします。


トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳

危機感を持ちながら夢を追う生き方が好きだ。
非常に高い夢を持っているかどうか?
そこに向かって努力することは誰でもできるし、意義あることだと思う
― 根岸英一 ―


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2011年度生徒募集!- ロボット・サイエンス体験会開催!! -


2011年度生徒募集に向け、『ロボットサイエンス体験会』を以下の日程で開催します。

自律型ロボットに必要不可欠なセンサーの1つ「超音波センサー」を使ったロボット制御に挑戦します。ロボットに興味がある人、プログラミングを体験してみたい人、ぜひご参加下さい。ロボットを自分の思い通りに動かす楽しさを体験することができます。また、ロボットサイエンスのカリキュラムや活動についての説明会も行います。ご父母の皆様もご一緒にご参加下さい。

ロボット・サイエンス体験会
―概要ー

【対象】新小3(2011年4月~)以上の生徒と保護者

【日時・開催校】
 ■2/11(金祝)11:00~12:00 練馬校
 ■2/19(土) 13:30~14:30 日吉校
 ■2/27(日) 9:30~10:30 飯田橋校

【内容】プログラミング入門 超音波センサー

【定員】各回12名

【費用】無料

【申込】要予約。
 ※定員になり次第受付終了


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全69チームが参加!
― ロボカップジュニア関東ブロック練習競技会結果報告 ―


12/19(日)都立産技高専において、「ロボカップジュニア関東ブロック練習競技会」が初開催されました。サッカー、レスキュー、ダンス、初心者向けのライントレースの各チャレンジが実施され、全69チームが参加しました。

ライントレースに出場したメンバー達は、実戦の中でのマシンやセンサーの調整方法などが学べたと思います。


ダンスでは、インタビューや審査員を前にしたパフォーマンスなど、ロボカップ本番さながらの経験ができたのではないでしょうか。


サッカーでは、他のチームのメンバーとチームを組むという練習競技会ならではの新たな試みがなされました。

レスキューでは、昨年ジャパン、世界大会に出場した実力者がレベルの高いパフォーマンスを見せ、見る者に刺激を与えました。

ライントレース 個別競技
優 勝技志向
準優勝練馬KODAIRA
3位練馬OGAWA

ライントレース スーパーチーム競技
優 勝スーパーチーム2
  練馬ISHIZAKI
  飯田橋KUMAZAWA
  練馬TAKAISHI
  練馬TAKEI
準優勝スーパーチーム4
  練馬OGAWA
  飯田橋KOMABA
  飯田橋KONDO
  日吉TOI

ダンスチャレンジ
優 勝サンタの宅急便
(瀬戸I、植田Y、鈴木A、菅原K)

サッカーチャレンジ
総合優勝1グループ
  TeamSAMURAI
  DASH(梶H、林T)  LECJ A-TEAM(仮)
  カスタトロフィー(本髙H、飯田K)  吉祥寺C
ベストロボット賞1グループ  Team SAMURAI
2グループ   Solt(杉浦S、柳澤Y)3グループ   HYS21(嶋本R、安永S)4グループ   1000Rikyu (望月Y、平澤R)

レスキューAチャレンジ プライマリ
優 勝Σ(持田S)
準優勝3T Robot(亀井I)
第3位RRR (畝本R)

レスキューAチャレンジ セカンダリ
優 勝RCXレスキュー隊(清水S)
準優勝横浜イーグル1 style="width:230px;"
赤字=当アカデミーチーム



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白熱ロボット合宿に27人が参加!
― 「ロボットの鉄人2010」報告 ―


12月27日(月)~29日(水)の3日間、Bumb東京スポーツ文化館(新木場)で『ロボットの鉄人2010』が行われました。ベーシック7名、サッカー8名、レスキュー12名、計27名と過去最高の参加者数となりました。中には北海道から参加したメンバーもいました。

ベーシックは、プログラミングの基本から昼夜講座を行い、3日間でサッカー、レスキューの基本課題をこなせるまでに成長しました。


  サッカーでは、強度・スピードを兼ね備えた構造を目標に、何度も改造を繰り返しました。自作マシンでの参加者は、センサー数を拡張し、シューターを搭載。上位大会で通用するマシンの基本構造を完成させました。

  レスキューメンバーは、ルール変更を一つのチャンスととらえ、新しい様々な技術に挑戦。鉄人によるセンサーの拡張方法、自作センサーについてなどの鉄人ゼミに熱心に耳を傾けていました。


  この合宿は2011大会に向けて、一歩を踏み出したにすぎません。参加者達は、この3日間での経験を今後のロボットの開発、研究に活かし、大会ではさらに成長した姿をみせてくれることだと思います。


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新年度からリトル・ダヴィンチ通常コースを衣替え
― 科学・算数を融合したコースをスタート! ―


2011年度より、これまで別講座として受講していただいていた算数と科学のクラスを融合し、「リトル・ダヴィンチ理数教室」として生まれ変わります。

算数2回+科学1回の月3回の新コースになります。算数と科学両方興味はあるけれど、週2回は時間的に難しい・・・などで受講を検討していた方には、両方受講できる朗報です!
また新たな試みとしては、『算数・数学思考力検定』にもチャレンジ!(原則小学生以上対象)
思考力検定は、速く計算したり、公式に数字を当てはめることだけでなく、物事を論理的に考え解決することや新しいものを発見したり創造するために、子供たちの思考力を育む目的で設けられた検定です。
新たな目標を設定することで、自らチャレンジし考える楽しさに触れる機会を作れればと考えています。