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2014年6月21日土曜日

2014年6月

当アカデミー代表・中島の授業案が本に!
-「ロボットで創る白熱授業(入門編)」出版-
 


当アカデミーは、これまで科学館を中心に外部講座でも毎年数百名の子供たちにロボット教育を提供したり、小学校・中学校・高等学校でも授業を行ったりしてきました。また、NPO法人科学技術教育ネットワーク(NEST)でも「ロボット教育指導者養成講座」を開催し、学校や科学館、学習塾の先生を対象にロボット教育の普及に努めてまいりました。

2006年に発売された第2世代レゴ社®ロボットキット「NXT」の指導者用カリキュラムはCD版で無料配布されましたが印刷物を望む声が多く、第3世代「EV3」の昨秋発売開始に伴って書籍として出版するに至りました。

EV3NXTと比べると、どのポートに何が接続されたか自動検出できるAuto-ID機能、最大4台までのインテリジェントブロックを接続できるデイジーチェーン接続、Bluetooth, Wi-Fiなどの通信機能、iOSAndroid対応、大量データ保存が可能なマイクロSDカードスロットなど、新しい機能が多く搭載されています。また、教育版ソフトウェアは、データロギング機能が充実しているので今以上幅広く理科実験に使用することができます。教師用コンテンツエディター・生徒用ワークブック機能も用意されていて、学習の成果をまとめることもできます。

この本では、指導者がEV3の初歩的な機能や使い方を学べて、そのままの形で授業を行うことができる生徒用ワークシートも掲載されています。また、理科や算数・数学の授業とも関連させ、教科の授業の中に導入することも配慮してあります。

トゥルース・アカデミーの目的は、ロボットを始めとする教材を使って、PISA型学力を育成するのに最も有効な「社会的構成主義」に基づく科学教育を広く普及して、日本の教育に貢献することです。その意味では、また一歩前進したように思います。なお今後、基本編、発展編、データロギング編の出版も予定しております。
 
 
 
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2014サイエンスキャンプ&オーシャン参加者募集中
-高尾山でエネルギー研究!-
-真鶴の海でデジタルサイエンス!-
 
 
 
 
夏休みはデジタル機器を持って自然の中へ飛び出そう!!

「サイエンスキャンプ」、「オーシャンプロジェクト」を、当アカデミーも所属するNPO法人科学技術教育ネットワーク(NEST)主催で、今年も開催いたします。この活動は、日本の理科教育ではまだまだ普及していない「データロギング」活動を主眼とした、2005年からスタートしたNESTのプロジェクトです。実験の手順を考える→実験を行ってデータを取る→データを考察する、という研究活動に必要な資質を育むプロセスを、夏の自然の中で体験できます。

キャンプは、平成23年度ICT夢コンテストで受賞したプログラムです。ミシュラン三ツ星の高尾山を、データ収集しながら登山するほか、今年は「エネルギー」をテーマに、様々な実験や工作に取り組みます。 

オーシャンプロジェクトは、森と海に囲まれた抜群の自然環境フィールドのある真鶴で実施。夜のプランクトン探しや、シュノーケリング、海流の動きや潮の満ち引きなどを観察。観察は、目で見るだけでなく定点観察カメラや温度センサーなどを様々な機材を使って収集します。

「科学する夏」を一緒に体験しましょう!参加者募集中!!

 
 

NESTサイエンスキャンプ2014
★★ICT夢コンテスト平成23年度「CEC奨励賞」受賞プログラム★★
子どもゆめ基金(独立行政法人国立青少年教育振興機構)助成活動

■開 催 日:8月2日(土)~4日(月) 2泊3日
■開催場所:高尾の森わくわくビレッジ
■募集対象:小学4年生以上
■定員:32名  
■参加費:16,200円
■申込:申込用紙またはHP(http://www.npo-nest.org/)で


NESTオーシャンプロジェクト2014
■開 催 日:8月10日(日)~8日(木)1泊2日
■開催場所:真鶴・琴が浜海岸         
■募集対象:小学3年生以上
■宿 泊 先:入船旅館
■定員:24名
■参加費:NEST会員15,750円(一般22,680円)
■申込:申込用紙またはHP(http://www.npo-nest.org/)で

 
 
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COCO塾ジュニア『 トゥルース在籍生向け体験会』報告
-オールイングリッシュの充実した40分間!-
 
 
6/15(日)日吉校で当アカデミー在籍生向けの、COCO塾ジュニア無料体験会を実施しました。年中・年長さんクラスと、小学1~3年生のクラスの二つにわかれての開催となりました。
海外経験豊富な日本人講師によるオールイングリッシュの40分間。最初の“Hello!”の挨拶から一切日本語無しのレッスンのスタートです。最初は戸惑い気味だった子どもたちも、カタカナで知っている英単語を聞き取れたようで、しっかりリピート。講師が英語ならではのアクセントやイントネーションで繰り返すうち、カタカナ英語から次第にEnglishに変身していきました。 小学生クラスでは、英語圏の子供たちが利用している教育動画サイトを視聴。ネイティブ向けの動画なので、かなりのスピードで話しますが、ロボットが登場する楽しいアニメーションに子供たちは目が釘付け!年齢に応じた教材を提供することで「興味があることだから楽しい」「英語を覚えるだけでなく、『英語で学ぶ』『英語で考える』につなげる」COCO塾ジュニアならではの授業を体験していただけたようです。
 
 

参加者のお母様方からは「英語未経験なのでついていけるかと不安でしたが、ちゃんと発言できて嬉しい驚きです。」「先生の発音がきれいでびっくりしました。」「テキストが社会や科学など広範囲の内容をカバーしているので面白いですね!」と言った声を頂きました。聞く・話す・意見をまとめる(書く)のバランスのとれた英語力を身につけ、英語を道具として使いこなせる人材を育てたいというTruthCOCO塾ジュニアの方針をご理解いただけたと思います。
 
 
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トゥルースの視線【89回】
ロボット・ルネッサンス②
-ロボット倫理学-



 
若田さん「一緒に地球に帰れなくてごめんね」
KIROBO「気にしないで。僕が乗ると定員オーバーだし」

日本人宇宙飛行士として初めて国際宇宙ステーションの船長を務め、今年5月地球に帰還した若田光一さんが、ロボット初の宇宙飛行士「KIROBO」と別れを告げるシーンが報道されました。今回の KIROBOのミッションは、「単身化社会で起こるコミュニケーションレスから発生する問題の緩和」― 孤独な宇宙空間で過ごす宇宙飛行士らとの会話を通じて、地球で進む単身化社会でロボットがどのような役割を果たせるかを探るというものです。
 
去る6/5、ソフトバンクの孫社長が突如発表会を開き、人型ロボット「Pepper」を紹介しました。身長120cm位、車輪を使って移動し、腕や指も動かすことができます。最大の特徴は、人の感情を読み取る感情認識機能を搭載していること。対話機能も備わっており、店頭での接客やパーティーで活用されるようです。Pepperは、感情認識機能で人間の感情を認識し、その情報をクラウドに記録して蓄積していくことにより、学習しながら成長する仕組みになっています。つまりロボット自体に高性能なハードウェアや大容量のメモリーを用意する必要がないので、製造コストが抑制され、198,000円という低価格を実現できたのです。しかも、他のPepperが得た情報も収集することで膨大なデータを利用することができ、1体だけでは得られない情報や知識を共有することで加速度的に学習が進むそうです。孫社長は、「脳型コンピューターがモーターという筋肉と合体するとロボットになります。やがて知的ロボットと共存する社会になる」と述べています。
 
人間とロボットが共存する社会では、その関係はどうあるべきなのでしょうか?
 
爆弾で吹き飛んだ「同僚」のロボットの死に涙し、「戦死」したロボットのために軍隊式の葬儀を執り行った兵士たちがいたそうです。いずれロボットが恋愛や結婚の対象になるという声まであります。しかし、2007年南アフリカ軍の半自律制御の対空砲が誤作動し、味方の兵士9人が死亡し、14人が負傷しました。Pepperのようにロボットが自律的に学習し進化するロボットがこのような誤動作をした場合、製造物責任法(PL)を適用することができるのでしょうか?
 
今、「ロボット倫理学」という学問が生まれています。
 
カリフォルニア州立工科大学准教授のパトリック・リンによると、「意識ある人間の脳(と体)には人権があり、脳の一部を別のもので置き換えても脳として正常に機能していれば、完全な人間でなくても『人権』があると見なすことができる。脳や体の半分以上が人工物ならば人間よりロボットに近く、『ロボットの権利』という問題が現実味を増す。だから、ロボットの自律化が人間に近付けば、ロボット自身に責任を負わせることも考えられる」というのです。

人間とロボットの共存には、まだまだ乗り越えなければならない壁がたくさんあるようです。
 
変化、継続的変化、必然的変化が現在の社会における支配的要因だ。今の世界だけではなく未来の世界も考慮しなければならない。つまり政治家も実業家も一般人も、SF的な考え方を身に付けなければならない。 ― SF作家アイザック・アシモフ(1920-1992)
 

【参考文献】『避けて通れないリスクと責任』パトリック・リン著
 (ニューズウィーク日本版2014ゴールデンウィーク合併号)


トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳
 


 


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