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2012年4月15日日曜日

2012年4月

8年ぶりサッカーで世界大会出場!
~ 全4チームがメキシコへ ~
ロボカップジュニア・ジャパンオープン2012尼崎


3月30日(金)、31日(土)に兵庫県尼崎市ベイコム総合体育館にてロボカップジュニア「ジャパンオープン2012尼崎」が開催されました。当アカデミーからは、激戦の関東ブロックを勝ち抜いた10チームが、関東代表として出場しました。

  今年は都立産技高専(当アカデミー卒業生・在籍生含む)4チーム、NPO法人科学技術教育ネットワークで共に活動しているエレファント・アーリー3チームとの合同でのツアーとなり、合計17チーム43名+ご家族ととても賑やかな遠征ツアーになりました。

  今年は昨年までとは異なり、ジュニアだけのジャパンオープンでした。ツアー初日夜には、恒例の壮行会で選手たちが決意表明した後、ご父母の皆さんから励ましの言葉をいただき、気持ちを新たに引き締め大会に臨みました。

  サッカーチャレンジは、サッカーAライトウェイト3チームがジャパン初参加。昨年ライトウェイトでジャパンの決勝トーナメントに進出したチームからなる「ヴィクトリウス」は、サッカーAオープンという1ランク上のリーグに初参加。2012年新ルールよりライトウェイトロボットの重量制限が、1,250gから1,100gと厳しくなりました。また、これまでは蛍光灯の下での大会が多かったのですが、明るい水銀灯の下という慣れない環境だったので、どのチームも光センサーの調整に苦労させられたようです。
そのような中、「カスタトロフィー」が決勝にコマを進め、セカンダリの強豪チーム相手に熱戦を繰り広げ、6位入賞(プライマリ優勝)。当アカデミーでは2004リスボン世界大会以来、8年ぶりの世界大会への切符を手にしました。これまで、大会ではなかなか勝ち進めなかったメンバーたちですが、自作ロボットに変えてから本来の実力をいかんなく発揮したようです。どんな時でも諦めずに活動を続け、「継続は力なり」という言葉を見事に証明してくれました。


  レスキューAチャレンジでは、毎年当アカデミーは全国でもトップクラスの実力を誇っています。今年もレスキューAプライマリ1・2フィニッシュ(優勝「Amalgam」、準優勝「TAR」)、セカンダリ準優勝(「NEUTRINO」)と実力を発揮し、3チームが世界大会進出を決めました。
「NEUTRINO」の清水君は、これで4回目の世界大会出場となります。また、昨年レスキューAで世界大会入賞を果たしたメンバーたちがチームを組んだ「3T Σ」が、当アカデミーのチームとして初めてレスキューBに参加しました。ロボットの構造がフィールドに対応できずに苦しんだようです。プログラムでは意欲的なチャレンジを行っているので、経験を積んで再挑戦してくれることを期待しています。


  ダンスチャレンジでは、今年は2日間の開催ということでこれまで以上にタイトなスケジュールに、「MomoTaro」のメンバーは調整に苦しみながらも6位。カテゴリー賞「構造・構成部門」を受賞しました。

  今大会は尼崎の皆さんがとても温かく迎えてくれ、ロボカップを熱く応援してくれていることを随所に感じられました。多くの人の助けや支え、応援があって自分たちがロボカップに参加できていることを参加者達が実感した大会になりました。特に初参加のチームメンバーたちには学ぶところが大きかったのではないでしょうか?

  全4チームが世界大会への切符を手にしました。これまで共に活動してきたチームの思いを背負い、世界大会へ向けて、さらにロボット、メンバー共に成長できるように活動を続けていきます。
  引き続き、ご声援お願いいたします!



■ロボカップ2012 メキシコシティ世界大会
  http://www.robocup2012.org/
【日時】6月18日~24日 
    ※ジュニア競技は6/19~6/23
【場所】INTERNTATIONAL EXHIBITION AND CONVENTION CENTER of the WORLD TRADE CENTER MEXICO(国際展示・会議場,メキシコ世界貿易センター,メキシコシティ)


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「グリーンシティ・チャレンジ」結果発表
-ロボット・ベーシックⅠ2011卒業チャレンジ- 


 3月20日(火祝)に飯田橋校において全教室合同、ベーシックⅠ卒業チャレンジ「グリーンシティ・チャレンジ」を開催しました。
ベーシックⅠでは、1年間プログラミング制御の基本となる、モーター制御、センサーの基本的な使用方法について学習を進めてきました。その成果を試す卒業課題となるロボットコンテストです。当日残念ながら参加できない生徒もいましたが、全6名が参加しました。

  グリーンシティは世界の教育現場で行われているロボットチャレンジ課題です。昨年レゴ社が販売を開始し、当アカデミーでは、2011年度より新たにカリキュラムに取り入れた新しい取り組みになります。エネルギーや環境問題をテーマに様々なミッションが設定されています。各ミッションをクリアするためには、プログラムだけではなく、ものを運ぶ、ボタンを押すなどのハード面、メカニズム面でも工夫が必要になります。


優勝は飯田橋校の樹神君(小5)が勝ち取りました。ミッションクリアのために独創的かつ確実なパフォーマンスを披露し、ベストロボット賞とダブル受賞となりました。ベストロボット賞は、応援して下さったご父母の方々の投票により選出しました。参加者がそれぞれのアプローチでミッションクリアを狙っている姿を見て、改めて子ども達の発想力の豊かさを感じました。

  今大会では、プログラムはまずまず出来ていながらも、ミッションクリアのために必要なロボットの構造やメカニズムが上手くできなかった生徒も多かったようです。ハード、メカニズムの研究も大切だということを実感したのではないでしょうか?

  新年度にベーシックⅡに進級すると、この「グリーンシティ・チャレンジ」に参加した皆は、世界的なロボットコンテストである「ファーストレゴリーグ(FLL)」にチャレンジします。今後もプログラム、メカニズムの両面から研究を進めていき実力を伸ばしていってほしいと思っています。
今後のさらなる活躍に期待しています!


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より「つよい理数脳」の育成を目指して!
-リニューアルした『リトル・ダヴィンチ理数教室』-


2012年度通常授業から、昨年は月3回だった『リトル・ダヴィンチ理数教室』は月4回にパワーアップしました。
毎回授業の開始にウォーミングアップとして、キッズⅠ算数では「三角パズル」や「ひも通し」を、キッズⅡ算数では「分割三角パズル」や「ツートンパズル」を行い、ジュニアⅠ・Ⅱ算数では、「算数・数学 思考力検定」の問題にチャレンジすることによって、より継続的な学習を図っています。キッズ科学では、「ものの中まで見る!」という活動を毎回行うことで観察する能力を高めるトレーニングを行います。

  4月の算数授業では、キッズⅠは規則性のある模様の美しさを感じる心を育てること、キッズⅡは基本的な平面図形と線対称の導入、ジュニアⅠは三角形・四角形の様々な視点からの研究、ジュニアⅡは規則性の発見と数式による表現をテーマにして行っています。いずれも、ペーパーの学習ではなく、クリックスやパターンブロック、ジオボードといった算数ブロックなどを使った、ハンズオン学習(手と頭を使う直接体験型の学習)の本領を発揮した授業ばかりです。

キッズ科学は「四季のお天気」を年間テーマとしています。これは前年度、幼児の科学教育を提唱している園長さんが務める、品川区内のある保育園の依頼で一年間、教育プログラムを提供して実践したものです。園長さんからは、「このような活動をやるとやらないとでは、子供の成長にこれほどの差があるものなのですね」と感謝のお言葉を頂きました。実験的な試みだったので試行錯誤の連続でしたが、今年度の当アカデミーではその成果を活かし、より洗練された形でご提供できると思います。

ジュニア科学は、GEMS(ジェムズ=数学と科学の偉大なる冒険)カリキュラムの「液体の探検」を1学期に連続して扱います。液体を使ったアクティビティを通じて様々な観点から液体の特性を探究していきます。観察力を高めることはもちろん、実験の方法を考えることもこの活動の目的としています。


どんな知識を得るか?ということももちろん大切です。しかし、それ以上に、どのように学ぶか?どのように知識を獲得するか?という、正しい学習のプロセスを習得することの方がはるかに重要なのです。
※毎月1回単発講座として土・日に行っていました「ダヴィンチ・スペシャル」は、今年度中止いたしました。継続的な学習によって理数脳をより強力に育てるため、通常授業である「リトル・ダヴィンチ理数教室」により力を注ぎたいと思っております。ご了解ください。

※今年度より「算数・数学 思考力検定」の外部受検受入団体に認定されました。一般の方々も受検しやすくな ると思います。


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★トゥルースの視線(第68回)★
― NPO法人『科学教育ネットワーク』誕生 ―
 新しい科学技術教育へさらなる挑戦

 1998年にLEGO社からロボット製作キット「Mindstorms」が発売され、当アカデミーは2000年からレゴとロボットを教材とした教室をスタートしました。当時、Mindstormsを使ったロボット教育に関するカリキュラムや指導方法論はほとんど皆無といった状態だったので、志を同じくする「エルプレイス」の玉水氏、「エレファントアリー」の長田氏たちと、2003年に任意団体として『RISE(ライズ)科学教育研究会』を立ち上げ、カリキュラム開発と普及活動を行ってきました。

  「こどもロボット研究室」(03年~)、「サマーチャレンジ」(05年~)、「サイエンス・キャンプ」(05年~)、「ロボットの鉄人合宿」(09年~)、「オーシャン・プロジェクト」(10年~)、「ロボット教育指導者養成講座」(11年~)と活動の幅を広げ、独立行政法人 国立青少年教育振興機構の「子どもゆめ基金」助成活動として認定された活動も数多くあります。
また一方で、2004年以来『ロボカップジュニア』の関東ブロック運営委員会設立の中心メンバーとして、関東圏内各都県の地区大会、関東ブロック大会、ジャパンオープンの運営を全面的に協力しております。

  年々活動の幅と規模が拡大し賛同者が増える状況において、さらなる活動範囲拡大と日本のICT教育の一翼を担うという目標実現のために、この度内閣府NPO法人『科学技術教育ネットワーク』(略称:NEST)を立ち上げました。理事長には中西佑二氏(東京都立産業技術高等専門学校名誉教授)が、副理事長には井上徹氏(東京都立産業技術高等専門学校教授)が就任して下さいました。

    このNPO法人『NEST』(ネスト)は、幼児~高校生を対象に、ICT(Information and Communication Technology)を活用し、科学に対する新鮮な驚きと好奇心・探究心を育てること、科学を身近で楽しいものとして感じられること、科学者や技術者が実際に行っている実験や開発の方法論を身につけること、実生活との関連の中で科学を実感し実践できることを目標に以下のような活動を行います。

(1) 与えられた手順で行い、予定された結果が出て満足するといった現在の理科実験では「考える力」は育ちません。まず実験の方法や手順(アルゴリズム)を考えるところから始める必要があります。また、実験中に五感を使っての観察はもちろんのこと、データを取ることも不可欠です。そのデータ結果を読み取り分析することによって、ものの性質を考えたり、法則性や規則性を導き出したりする。この一連の流れが体験できる科学実験を提唱します。世界の科学実験の潮流は、教育用のデータロガー(各種センサーを用いて実験データを計測・保存するデジタル計器)を使って取得したデータを読み取ることを重視する方向にあるのです。

(2) 「ものづくり」を通した科学技術教育の実践は、PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)の手法を身につけるのに、最も適しています。最近ではロボットを教材とした科学技術教育が世界の教育現場では多く採用されています。特に自律型ロボット製作は、構造やメカニズム、電子工学そしてプログラミングによる機械制御などの最先端科学技術が学べるだけではなく、様々な「問題解決力」が要求されます。ロボット教育の普及はもちろんのこと、「チームによるプロジェクト学習」としてのロボットコンテストの企画運営を通して、チームワークの大切さを学ぶ機会を提供し、コミュニケーション能力の向上を図ります。

(3) 実験室の外に飛び出し、自然に囲まれた地方の廃校の再生を手作りで行うことによって、学習の成果を社会的実践に結びつける活動を行います。土壌と植生、水質などの地域の自然環境データを収集・把握し、これらのデータに基づく自然エネルギーの活用、排水の浄化システム、ビオトープや農園づくり、家畜の飼育などのプロジェクトを企画・実践します。これは、子供だけでなく大人も、都市に住んでいる人々だけでなく地域の人々も協力し合って行うプロジェクトとなります。そこを地域における新たな科学技術教育の拠点として、自然を対象とする科学活動を展開すると共に「科学技術教育を中心とした、世代や地域の枠を超えた新たなコミュニティの形成」を目指します。

  「RISE科学教育研究会」が行ってきた活動をより発展させ強力に推し進めると共に、新たな分野へのチャレンジを図っていくつもりです。近日中に、『NEST』のホームページを公開します。ご期待ください。