>

2011年12月15日木曜日

2011年12月

中高生に勝ち抜き見事2位受賞!
― レゴⓇブロック宇宙エレベータークライマーレース ―


11月20日(日)、東京都立産業技術研究センター(お台場)で「レゴⓇブロック宇宙エレベータークライマーレース(LASER)」が開催されました。

当アカデミーからは日吉校から1チーム、「ストロングドラゴン」<伊藤H(小6)・小畑D(小5)・小林K(小4)・吉川T(小4)>が、指定されたキットの部品だけでクライマーを制作し、高さ約4mまでの上昇タイムを競う「SEキットクラス」に挑戦しました。

「SEキットクラス」の参加チームは全部で12チーム。そのほとんどが中学生や高校生のチームで、有名私立大学の付属中学・高校の「理科部」や「物理部選抜」を名乗るチームもいる中、小学生のチームは「ストロングドラゴン」だけでした。しかし、みんな大会前日も遅くまでクライマーを改良したり、当日もエントリー早々に競技フィールドで練習するなど、気合は中高生に負けてませんでした。


  その結果、なんと予選段階から2位となり、みんなのテンションも一気に上がりました。その後、準決勝も順調に勝ち進み、いよいよ決勝戦を迎えました。決勝戦では上昇中にクライマーが停止してしまうアクシデントに見舞われ、決勝進出4チームのうち、まさかの最下位に。この時は、さすがに皆とても悔しそうでした。しかし、振り返ってみると全試合を通じて「ストロングドラゴン」のベストタイムは破ったのは1位のチームのみでした。順位は過去のベストタイムが採用されるため、「ストロングドラゴン」は変わらず2位を守り抜きました。「デザイン」や「効率」といった他の評価ポイントも高得点を得て、最終的に総合2位を獲得することが出来ました!

準備から大会本番まであっという間でしたが、一生懸命に取り組んで中高生を相手に2位を獲得したことは本当に立派でと思います。みんな大変よく頑張りました!


レゴⓇブロック宇宙エレベータークライマーレース(LASER)2011 
競技会結果は、こちら。 


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


全20チーム49名が関東ブロック大会へ
― ロボカップジュニア神奈川西東京・東東京ノード ―


 11/19(日)に神奈川西東京ノード大会、11/20(日)に東東京ノード大会が都立産業技術高等専門学校(品川シーサイド)において開催されました。

当アカデミーより、神奈川・西東京ノードには日吉校の全7チーム、16名が参加。東東京ノードには、飯田橋校、練馬校の全12チーム、39名が参加しました。今年から、昨年までと大会スケジュールが大きく変更になり、初めての11月開催のノード大会となります。各チームとも活動期間の違いや雰囲気、様子の違いを少なからず感じながらも頑張りました。

  2011年大会では、自作マシン製作講座の成果が形になり好成績を残したサッカーチャレンジ。そのことがトゥルースのサッカーチーム全体のレベルを上げ、勢いがつき、神奈川・西東京ノードでは、ライトウェイト優勝「MAK」、第3位「武匠」、東東京ノードでは、ライトウェイト優勝「カスタトロフィー」、準優勝「Usas」、第3位「NXTキッカーズ」、オープンウェイト優勝「ヴィクトリウス」と表彰台を独占しました。


  レスキューチャレンジは今年はノード大会から2名以上のチームエントリーとなりました。チーム活動だからこそできる担当、役割を決めた研究、活動を行ってきました。またチームだからこそ起こる問題も抱えながらも、初めてのチームでのノード大会に臨み好成績を残しました。

  ダンスチャレンジでは、各チームが例年以上に高いレベルの演技を披露する中、練馬・日吉校混合チーム「Momotaro」がメンバーが演じると桃太郎と犬、猿、キジロボットの息の合った、人間とロボットのコラボレーションを演じ、準優勝に輝きました。
  また多くのプレゼンテーション賞を受賞し、プレゼンテーション能力の高さも実証することができました。


  ノード大会を勝ち抜いた全18チームに、ブロック大会から出場となるサッカーB、レスキューBの2チームを加え、全20チームが12/18(日)に玉川学園で開催される関東ブロック大会にコマを進めます。サッカーB、レスキューBは当アカデミーから初の参加となります。これが新たな歴史の1ページとなることを期待しています。引き続きご声援お願いいたします。

各ノード大会の詳しい結果は各大会公式ブログで
■神奈川・西東京ノード
      http://blog.goo.ne.jp/rcjj-kanagawa-nishitokyo/
■東東京ノード
      http://blog.goo.ne.jp/east--tokyo
■関東ブロック大会 開催概要
      http://rcjj-kanto.org/news.html
【日時】12/18(日)
【場所】玉川大学工学部・玉川学園
      ※アクセス
          http://www.tamagawa.jp/access/index.html
      ※キャンパスマップ
          http://www.tamagawa.jp/access/campusmap.html
【公式ブログ】 http://blog.goo.ne.jp/rcj-kanto


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


算数・数学思考力検定
― 2/18(日吉校)・2/19(飯田橋校)にて開催! ―


 現在、世界が求めている算数・数学の学力は、「数学的リテラシー」と呼ばれるものです(視線51~53回参照)。

私たちは、日常のあらゆる場面で問題解決を求められています。解決しなければならない問題に直面したときには、まず、さまざまな条件を考慮し、いくつもの筋道を考えて、その中から最も良いと思うことを選択することになります。

ここで大切なのが、解決にいたるまでの過程、つまり筋道をどれだけ多く考えられるかということ。そして、その中から最適な組み合わせは何かを判断することです。
思考力とは、問題解決のプロセスを構築する力。これから未来に歩み進める子どもたちにこそ、この思考力が大切なのです。

算数・数学思考力検定では、知識を適用する問題ではなく、根拠を明らかにし筋道を立てて考える問題が出題され、「数学的リテラシー」を測定するものです。

    「個人成績票」には、得点や平均点の他、観点別評価や受検者へのアドバイスも掲載されていますので、今後の学習の指針も明確になります。また、合格者には「合格証書」が授与されます。
奮って受検なさってみて下さい。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

★トゥルースの視線(第65回)★
― ロボット教育指導者養成講座 ―
ロボットが創る白熱教室

以前いろいろなロボット講座に通っている小学生の女の子がいて、私が手がける科学館講座やRISE科学教育研究会(視線10回参照)主催「こどもロボット研究室」にも何度も通ってきていました。彼女はロボット講座用のノートを作っていて私の講座のページもあり、『熱血先生』というタイトルがついていました。

  私が『熱血』かどうかはさておき、講座では子供たちが『白熱』して活動に取り組んでいるのは確かです。小学高学年でも休憩時間を設けても、あまり白熱しすぎて休憩を取らずにオモラシをしてしまう子もいるほどです。小学校にボランティアでロボット講座で行うときなど、「ウチの子供たちは集中力がないので頻繁に休み時間を取ってください」とおっしゃる先生が多いのですが、蓋を開けてみると子供たちは夢中で試行錯誤し、集中力が途切れることはありません。学校の先生でしょうか?科学館などの授業で熱心に私の授業をメモしている父母の方もいらっしゃいます。

  これは、ロボット教材という優れた「ハンズオン教材」(視線8・9・63・64回参照)と「コンストラクショニズム」(視線2~4回参照)という教育理論が合致してなせる業なのです。しかも、活動は「オープンエンド」(視線11・12回参照)であり、課題の答えは1つではなく、子供たちの考えにより千差万別なアプローチが可能となります。当然、課題設定には「発達の最近接領域」(視線44・60回参照)が考慮されなければなりません。これらが綿密な計算のもとにデザインされ、上手く融合された時に初めて子供たちの『白熱』が生まれます。そして、この『白熱』の中から子供たちは多くのものを学び取ることができるのです。要するに、「教材」と「カリキュラム」、そして「指導方法」が三位一体となって初めて『白熱授業』が実現できるということです。

  「科学的リテラシーを向上させる優れた理科授業に関する教師用ビデオ教材の開発(平成22年 研究者代表 小倉康(国立教育政策研究所)」というA4版426頁に及ぶ分厚な、平成19年~21年科学教育研究費助成金・研究成果報告書が手元にあります。この内容は改めてご紹介する機会もあるかと存じますが、最後の方に「『ロボットを取り入れた科学的リテラシーの指導法』ワークショップ」という章があり、ここには私共が実践してきたアクティビティ(活動)がいくつも紹介されています。

国立教育製作研究所は「教育政策に関する総合的な国立の研究機関として、学術的な研究活動から得た成果を、教育政策の企画・立案にとって有意義な知見として集約・提示する立場にあります。また、国際社会において日本を代表する研究機関であるとともに、国内の教育に関係する機関や団体等に対して、情報を提供したり必要な助言・支援を行う立場にあります」(http://www.nier.go.jp/index.html)。すなわち、国の教育政策を決定する機関となります。私共の教育実践が国の教育政策に微力ながら影響を与えつつあるのを感じます。

  私共の教育実践を広く普及しなければならないという使命感を常に持っていました。しかし、私共が築き上げてきたカリキュラムが独り歩きし、「コンストラクショニズム」という指導方法が伴わなければ、真に「科学的リテラシー」を育てる教育にはなりません。そこで、RISE科学教育研究会では指導者を育成することを目的に『ロボット教育・指導者養成講座』(http://www.rise-j.net/)を始めました。初回は今年9月に行いましたが、参加者はわずか3名でしたが、学校の先生、学習塾の先生、一般の方というように異なった立場で関心を持たれたようです。次回は、2012年1月22日(日)になります。ご興味がある方は奮ってご参加ください。