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2011年11月15日火曜日

2011年11月

めざせメキシコシティ!進化した競技に挑戦の年!
― ロボカップジュニア2012開幕 ―


11/19(土)神奈川・西東京ノード大会を皮切りに、関東各地でロボカップジュニア2012の予選(ノード)会が始まります。

今年は、ロボカップジュニアにとって大きな変革の年となります。これまでシニアと合同でゴールデン・ウィークに開催されていたジャパンオープンが、今年は、ジュニアのみで3/30(金)-31(土)に尼崎市ベイコム総合体育間で開催されます。それに伴い、これまで2~3月に開催されていたノード大会、関東ブロック大会が11月~12月に開催されることになりました。

11/19(土)神奈川・西東京ノード大会に日吉校の生徒が、11/20(日)東東京ノード大会に飯田橋・練馬のチームが出場し、7月の世界大会(メキシコシティ)を目指します!


  昨年は、Truth史上最多の4チームが世界大会に進出、サッカーAライトウェイトでは3チームがジャパンオープンに決勝進出を果たすなど輝かしい戦績を残すことができました。今年は、新たに、サッカーAオープンウェイト、壁の無いより本物のサッカーに近づいたサッカーB、シニア同様に熱を発する被災者を捜索するレスキューBにも初挑戦します。


  現在、ロボットサイエンスの生徒は、大きな目標に向け、チーム一丸となってロボットの開発、研究に取り組んでいます。ぜひ、会場で各チームのパフォーマンス、活躍をご覧ください。応援よろしくお願いします!

ロボカップジュニア2012開催概要
http://rcjj-kanto.org/news.html

■神奈川・西東京ノード大会:
11月19日(土)都立産技高専品川キャンパス(りんかい線品川シーサイド)

■東東京ノード大会:
11月20日(日)都立産技高専(りんかい線品川シーサイド)

■関東ブロック大会:
12月18日(日)玉川大学工学部・玉川学園(小田急線「玉川学園前」)
※ジャパンオープンへの選抜

■ジャパンオープン2012
3月30日(金)31日(土)尼崎市ベイコム総合体育館
http://www.robocupjunior.jp/

■メキシコ世界大会
6月18日~24日 メキシコシティ
http://www.robocup2012.org/


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個性的な高専文化祭「産技祭」報告
― Truth卒業生・講師らが活躍! ―


10月29日(土)-30(日)に都立産業技術高等専門学校・品川キャンパスで、同校の文化祭である「産技祭」が開催されました。
ロボカップ部が主催する「ロボカップ競技会」に当アカデミーのチームが招待されました。ロボカップ部部長で当アカデミー卒業生の加納誉大君の提案から実現。29日のサッカーチャレンジに2チーム、30日のレスキューチャレンジに4チームが参加し、本大会前の貴重な経験ができました。
  産技祭は高専ならではの、ロボットや催しが楽しめるのも特徴。当アカデミー卒業生の神山慧君も開発に携わったモーター、エンジン二つの動力を持つ「ハイブリッド機関車」が来場した子どもを乗せ、敷地内を疾走していました。この機関車は、適切なタイミングで動力が切り替わるよう、また誰が運転しても安全なように、急発進・停止時・急カーブ中は、自動的にスピードをコントロールするよう電子制御されているハイテク機関車です。


  リモコン型ロボットの格闘競技「かわさきロボコン」には、当アカデミー講師の西村先生も参戦。白熱したバトルで観客たちを沸かせていました。

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★トゥルースの視線(第64回)★
― 生きた知識を求めて  ハンズオン・ラーニングの意義 ―

前回はハンズオン・ラーニングで使用する教材に求める在り方についてお話しいたしましたが、今回は、なぜハンズオン・ラーニングが必要なのかをお話ししたいと思います。

  外部講座や講習会でいろいろな子供たちに接する機会が多いのですが、最近何かを尋ねたとき、子供たちの返事に気になることがあります。一つは「それ、知ってる」という返事。もう一つは、「習っていないから分からない」という返事。前者は、どこかで見聞きしたのでしょう。科学的な事象や現象で言えば、科学館などのサイエンスショーかテレビで見たのかもしれません。しかし、それが意味することは何なのか?なぜ、そのようなことが起こるのか?という一歩立ち入ろうとする疑問や興味・関心が「知ってる」という一言で遮断されてしまっているような気がします。後者は、知識はだれかから教わるものだという大前提があって、初めて出合った事柄について自ら考える姿勢が希薄になっているように感じます。

  数年前「WRO」というレゴ(R)のロボットで競うロボットコンテストの世界大会が横浜で行われたとき、レゴエデュケーション(R)のデンマーク本社から来た幹部に、「当日突然出された課題に対して、デンマークの子は対応できるのに、なぜ日本の子は対応できないのか?」と聞かれたことがあります。「高校生までは『学校の先生の言うとおりに勉強しさい』、大学に入ると『自分で勉強しなさい』、社会に出ると『自分で考えろ』というのが、日本人の教育の特徴だからかもしれない」というような返事をしたところ、「それでいいのか?」と本気で心配されたことを思い出します。

  子供たちが自らの頭で考えるきっかけを、大人はどのように作ったらいいのでしょう?自発的にものを考える拠り所を、どのように提示すればいいのでしょう?

  ある学習塾の小・中学生の受験生を相手に、組み合わせたギアを見せてギア比を計算させたところ、見事に正解できました。次に、「では、何対何のギア比になるように、好きなようにギアを組み合わせてごらん」と言うと、ものの数分も経たない内に皆お手上げになってしまいました。
しかし、当アカデミーの生徒たちはいろいろとギアを組み換え、その度に「いーち、にー、さーん…」などと数え、その末に「できた―!」と叫びます。そして、「このギアが何回まわると、このギアが何回まわり、その動きがこのギアに伝わって…」と、力の伝わり方のプロセスを説明し始めます。
計算とは、関係を式に表し、あとは決められた計算方法に従って解くだけのブラック・ボックスにしか過ぎません。オープンエンド(正解は1つではない)の課題なので、同じギア比でもやり方が異なれば、摩擦なども関係してギアを回す手にかかる力も異なります。どちらが「生きた知識」で、どちらが「死んだ知識」なのかは歴然です。

  これは、レゴ(R) 教育用ブロックという『ハンズオン教材』を日頃から使って学んでいることの成果の一つではないでしょうか?授業では、頭の中だけで考えて結論を出さないこと、必ず推論を立ててから実験すること、その結果を考えることを徹底して行っています。そのためか、実証的な精神が育っているのかもしれません。

  このように、ペーパー一辺倒の学習とは異なり、手と頭をフルに使って学ぶ「ハンズオン・ラーニング」は、子供に自分から考えるきっかけを与え、何かを考えたり何かを成し遂げる際に必要な根気や粘り強さをも育てるのに有効な学びなのです。しかも、これが実社会との結びつきを常に意識しながら学習できるのならば、子供たち自身が学習の意義を十分に感じることもでき、高いモチベーションをもって学習に取り組めるのではないでしょうか?