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2012年12月8日土曜日

2012年12月

2012Truth合同練習会報告
大会目前!緊張感高まる最終調整に!


12月15日(土)・16日(日)のロボカップジュニアノード大会、12月23日(日)ファーストレゴリーグブロック大会(FLL)が目前に迫っています。12月2日(日)川崎生涯学習プラザに、両大会に出場予定の当アカデミーのチームが集結して「2012Truth合同練習会」を開催しました。約60名の生徒が参加し、15名の父母スタッフのご協力により運営しました。

合同練習会では、大会本番での一日の流れを体験できるよう、ロボットの調整から車検、プレゼンテーションなど本番同様の形式で行うようにしています。

FLLでは、プレゼンテーションのリハーサルと競技を行いました。ロボットの大会に参加すること自体が初めての生徒がほとんどです。「高齢化社会」という難しいテーマに対し、一生懸命調べ、パワーポイントなどで資料を作成し、準備をしています。しかし、やはり本番は緊張するもの。少しでもその雰囲気に慣れてもらうため、審査員もつけて本格的に行いました。ご父母の皆様も一緒に改善点など意見を出し、各チーム課題が見えてきたことと思います。


サッカーチームで見えてきた課題は「チームワーク」。1人1台のロボットを製作しているチームがほとんどなので、つい、自分のマシンの調整だけに必死になりがちです。チームでの戦略、協力体制で勝負はより強さを増します。大会までの残された時間はぜひ、チーム力の向上に注いでほしいと思います。

レスキューチームは「学び合う環境」が課題に。ここ数年、世界大会出場チームを輩出しているレスキューなのに、上位チームとそれ以外の差が歴然と出て、トゥルース伝統の“学び合う文化”が引き継がれていないようです。学びが広がることにより、より新しい学びが生まれ、刺激があるもの。大好きなロボットに情熱を傾ける仲間同士だからできる「学びの交流」を復活させましょう!


有志のダンスチームは、審査員をつけての本番に近いインタビューリハーサルから。これまで学んだこと、先輩から得た知識を取り入れたロボット・演技構成なので伝えたい内容は十分に感じられました。しかし、パフォーマンスでは全くロボットが動かず。開発が追いついていないようです。開発計画、スケジュールの重要性を痛感できたことでしょう。まだ時間があります。頑張りましょう!

今年も多くのご父母の方々にスタッフとしてご協力いただきました。父母の皆様方の支えが、何よりも生徒たちの原動力になります。また、各大会の教育的意義を、正しくかつ有効に導いていくためにも、ご父母の皆様の大会への深い理解とご支援が必要です。今後ともよろしくお願いします。


<トゥルース生が参加するロボット予選会 開催概要>

■ロボカップジュニア神奈川・西東京ノード大会
12月15日(土)都立産技高専(りんかい線品川シーサイド駅)
http://blog.goo.ne.jp/rcjj-kanagawa-nishitokyo/
■ロボカップジュニア東東京ノード大会
12月16日(日) 都立産技高専(りんかい線品川シーサイド駅)
http://blog.goo.ne.jp/east-tokyo/
■ファーストレゴリーグ(FLL)東日本第2ブロック
12月23日(日)埼玉大学(JR埼京線「南与野駅」からバス)
http://www.firstjapan.jp/



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2012年度第2回「算数・数学思考力検定」結果発表
- 全員合格!おめでとう! -

去る11月に行った2012年第2回「算数・数学思考力検定」の結果が発表されました。
今回は全員合格。中には小学3年生にもかかわらず小6レベルの問題に挑戦して合格した子や、満点で合格した子もいました。皆、よく頑張りました!

普通の計算や文章題などが出題される算数の試験と比べて、一ひねりも二ひねりもされて多様な観点から思考力を判定する試験です。また、観点別の成績分析もしてくれるので、ぜひ皆さんもチャレンジしてみて下さい。

次回は、来年2月になります。詳細は追ってご連絡したします。

<算数・数学思考力検定 合格一覧>

受検級名前学年教室
6級片岡K君小3練馬
7級加藤K君小4日吉
朝田J君小6日吉
8級矢頭Kさん小3飯田橋
9級岡村R君小2練馬
黒澤A君小3飯田橋
10級森山S君小2飯田橋
増田Y君小2練馬
 
 
 
 
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★トゥルースの視線(第74回)★
日本のICT教育の現状
教育のガラパゴス化の不安はないか


 「海外の数学電卓は当然  日本は手計算重視」という記事が、10/18朝日新聞に載っていました。教科書研究センターが行った算数・数学の教科書に関する国際比較調査結果を紹介する記事です。調査の対象は、主要国と経済開発機構(OECD)による学習到達度調査(PISA)での上位国を含め11カ国。報告書によると、ほとんどの国の教科書で、電卓やパソコンの表計算、作図ソフトなどのデジタル機器を使った内容が頻繁に登場しているのに比べ、日本の教科書ではデジタル機器の扱いがほとんどなかったとのこと。

 記事では調査に加わった長崎栄三教授(静岡大大学院教育学研究科)の言葉を載せています。「デジタル機器をうまく使えば、作図や計算の労力は最小限にして、考えることに集中できる。日本もデジタル機器の活用をもっと考えてもいいのではないか」と。

 PISA2009では、19カ国を対象に『デジタル読解力』の調査が試験的に導入されました。

「情報へのアクセス・取り出し」では、複数のナビゲーション・ツールを利用して、多くのページを横断しながら特定のウェブページにたどり着き、特定の情報を見つけ出す技能が求められます。「統合・解釈」では、リンクを選択しテキストを収集・理解するプロセスにおいて、テキストの重要な側面を読み手自身が構築する必要があります。「熟考・評価」では、情報の出所や信頼性、正確さを吟味・判断しなければなりせん。

この結果はとても興味深いものです。

■すべての国で、女子が男子よりも得点が高い。
■読書活動が活発になるほど、デジタル読解力の平均点が高い。
■自宅にコンピュータがあり、利用している生徒の方が得点が高い。
■「メールを読む」「ネット上でチャットをする」ことは、デジタル読解力と関連性がない。

日本は4位でした。日本の特徴は以下のように指摘されています。

●上位と下位の人数が少ない。
●家庭の経済状況や教育環境の違いが読解力に影響する程度が他の国と比べて小さい。
●国語、数学、理科のいずれの授業でもコンピュータを使用していないという生徒の割合が、参加国中もっとも多かった。
●「表計算ソフトを使ってグラフをつくることができる」は、回答した17国中12位。
●「マルチメディア作品を作ることができる」の割合はもっとも少なかった。

以前にも紹介いたしましたが、教材の展示会を見ると海外と日本の教育現場における現状には隔世の差があります(視線49回・50回参照)。教育現場にICT教育を急がないと、教育のガラパゴス化を招き、日本の子どもたちが世界から取り残されてしまうのではないか?という不安はぬぐえません。

トゥルース・アカデミー代表 中島晃芳


【参考文献】
OECD生徒の学力到達度調査 2009年デジタル読解力調査~国際結果の概要
(文部科学省国立教育政策研究所)